今通っている高校をやめたいと思っているものの、どうしたらよいのかわからないという高校生やその保護者の方は多いでしょう。
 
「今まで勉強してきたことはどうなるの?」「やめたあとはどうするの?」など、考えることは尽きませんよね。
 
高校をやめたいと思ったときは、中退の決断をする前にいくつか考えておきたいポイントがあります。
 
本記事では、やめる前に考えたいことや親子で話し合いたいポイントを解説します。
 
また、高校をやめなくてもよい選択肢も紹介しているので、後悔のないようにじっくり考えながら読んでみてください。

高校をやめたい理由とやめる前に考えたいポイント

今「高校をやめたい」と思っている人は、並々ならない悩みを抱えているはずです。
 
一方「せっかく頑張って受験して受かったのに」「高校をやめちゃったらその後どうすればいいかわからない」など、迷いもあるでしょう。
 
まずは、今抱えている悩みと向き合って、何を考えるべきかを整理することが大切です。
 
ここからは、文部科学省が実施した「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」のデータを参考に、高校をやめたい主な理由とそれぞれに直面したとき考えたいポイントを整理して紹介します。
 
参考:令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について|文部科学省

学校生活になじめない・授業についていけない

令和6年度は、学校生活・学業不適応を理由とした中途退学者が35.0%と大きな割合を占めました。
 
高校をやめた人の多くが「学校生活になじめない」「授業についていけない」という悩みを抱えていることがうかがえます。
高校をやめると、そうした悩みからは解放されますが、同時に「その後どうする?」という新たな悩みが生まれることにもなります。
 
そのため、「高校をやめずに自分に合った環境に変えられないか?」という視点で選択肢を考えてみることも大切です。
 
もし、高校が楽しくないからやめたいという人がいれば、以下の記事も読んでみてください。
 
関連記事:高校が楽しくないと感じるときに考えたい理由と転入学・編入学について|通信高校生ブログ|明聖高等学校

成績が落ちてしまった

令和6年度は、学業不振を理由とした中途退学者の割合が6.3%でした。
 
「成績が振るわずこのままだと留年してしまう」「よい成績がとれずやる気がなくなってしまった」など、さまざまな背景が想像されます。
 
このとき考えたいのは、将来どういう道に進みたいかです。
 
例えば、大学進学を考えているのであれば、高校をやめたあと別の高校へ行くか、独学で高卒認定資格を取得する必要があり、別のハードルが待っています。
 
就職したい場合は、高校中退によって最終学歴が「中卒」となるため、少ない求人募集のなかからやれる仕事を探さなければなりません。
 
将来進みたい道によって、高校をやめたあとどうすべきかが変わるので、やめる前に整理することが大切です。
 
高卒認定資格について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
 
関連記事:高卒認定試験とは?高卒資格との違いと受け方・費用・難易度を解説|通信高校生ブログ|明聖高等学校

ほかの学校に行きたくなった

令和6年度は、以下のようにほかの学校に行きたいという理由で中途退学した人もいます。

  • ●別の高校への入学を希望:23.8%
  • ●専修・各種学校への入学を希望:1.2%

「専門性の高い高校へ進学したが進路変更したくなった」「今通っている高校の授業レベルが合わない」など、さまざまな理由が考えられます。
 
このとき考えたいのは、学校をやめてから別の学校に入り直す「編入学」を選ぶのか、今の学校に在籍しつつ手続きを進める「転入学」を選ぶのかです。
 
どちらが自分にとってメリットが大きいのかを保護者と相談しながら整理し、決断を下しましょう。
 
関連記事:通信制高校の編入学・転入学の違い|時期と単位の引き継ぎができるかも解説|通信高校生ブログ|明聖高等学校

就職したくなった

令和6年度は、8.1%の高校生が就職を希望して高校をやめています。
 
何らかの事情で就職を選ばざるを得なくなったり、進路変更したくなったりとさまざまな背景が想像されます。
 
高校をやめたあとに就職する場合、最終学歴が「中卒」となるため、高卒・大卒と比べて求人募集が少なくなる傾向があるのです。
 
そのため、すぐに就職先が見つからないといったケースも考えられます。
 
もし経済的な理由で就職しなければならない場合は、国の支援なども含めて高校をやめずに続けられる選択肢を模索するのが先です。
 
どうしても就職したいのであれば、保護者と話し合ったうえで、求人募集を見てから進路を考えましょう。
 
以下の記事では、中卒で就職するときにおすすめの職種やポイントを紹介しているので、参考にしてみてください。
 
関連記事:中卒で就職できる?おすすめの職種5選と知っておきたいポイントを解説|通信高校生ブログ|明聖高等学校

高卒認定資格を取得したくなった

令和6年度は、2.8%の高校生が高卒程度認定試験(高卒認定資格)の受験を希望して高校をやめています。
 
「自分のペースで高卒認定資格をとりたい」「ほかに専念したいことがあるから高校をやめて高卒認定資格をとる」などさまざまな背景が想像されます。
 
高卒認定資格とは、高校卒業者と同等かそれ以上の学力があることを認定する試験です。
 
この資格を取得すると、大学や専門学校の受験資格を得られるほか、高校卒業資格が必要な資格試験の受験が可能になります。
 
ただし、最終学歴は「中卒」に留まります。
 
高卒認定資格の取得自体はそれほど難しくありませんが、自分で勉強する必要があるため、自己管理が必要です。
また、在籍していた高校で修得した単位が無駄になるので、「もったいない」と感じる人もいるかもしれません。
 
高校をやめずに通信制高校へ転入学して、時間を確保しつつマイペースに高校卒業資格の取得を目指す方法もあるので、独学で高卒認定資格の取得を目指すかどうかは慎重に検討しましょう。

高校をやめたいときに親と相談したいこと

高校をやめたいと思ったとき、ネックになるのが親の説得です。
 
「高校をやめたい」と言って反対されたことがある人は、「親になんか言えない」と悩んでしまうでしょう。
 
高校をやめる前に親に相談することで、自分にはない選択肢や考えを知ることができるので、なるべく話し合いたいところです。
 
ここからは、高校をやめたいとき、親に相談したいポイントを紹介するので参考にしてみてください。

なぜやめたいのか話そう

「いきなり高校をやめたいと言ったら怒られるのでは?」と思っている人も少なくないはずです。
 
しかし、親が「せっかく入学したのにもったいない!」「高校をやめたあとどうするの?」と心配になるのは無理もありません。
 
だからこそ、しっかりとやめたい理由を話すことが大切です。

高校をやめてどうしたいのか考えよう

高校をやめたい理由を伝えるためには、自分自身の悩みを整理して言葉にする必要があります。
 
自分一人でまとめるのが難しいときは、生成AIに「高校をやめたいんだけど、親に伝えるために理由を整理したい」のように相談を持ちかけ、対話形式で整理していくのもおすすめです。

どういう選択肢があるのか知ろう

高校をやめたいといわれた親には、「家に引きこもるのでは?」「やめたあと何をするの?」などさまざまな心配があります。
 
すでにやりたいことが決まっているのであれば、しっかりと伝えることが大切です。
 
また、やめたあとどうするのか、やめずにできることはないか、など複数の選択肢を自分で整理したうえで、話し合うことも大切です。
 
具体的な選択肢については、このあと詳しく紹介します。

高校をやめたい人が知っておきたい!やめずに選べる選択肢

「高校をやめたい」という人は、今の環境から離れたいという想いが強いのではないでしょうか。
 
実は、高校をやめなくても環境を変える方法はさまざまあります。
 
ここからは高校をやめずに選べる代表的な選択肢を3つ紹介するので、保護者と話し合うときの材料にしてみてください。

休学する

まずは、現在通っている高校を休学してゆっくり考えるという選択肢があります。
 
ただし高校を休学するには正当な理由が必要で、校長に認められなければなりません。
 
休学が認められる可能性が高い理由の例は、以下のとおりです。

  • ●ケガや病気などで長期の療養が必要
  • ●心身の不調による不登校
  • ●経済的な理由
  • ●海外留学

認められる基準は学校ごとに異なるため、確認が必要です。
 
休学できる期間は学校ごとにちがいますが、大体2年ほどだといわれています。
 
休学すると、復学したときにそれまで修得した単位をそのまま活かすことが可能です。
 
ただし、長期にわたって休学すると学年が変わってしまい、友達とは一緒に授業を受けられなくなるので気をつけてください。

ほかの学校へ転入学する

転入学とは、現在通っている高校に在籍した状態でほかの学校への入学手続きを進め、ほかの学校へ入学する直前に退学することで、空白期間を設けずに学校を変えることです。
 
転入学したい学校の種類にもよりますが、例えば通信制高校なら年中転入学を受け入れている学校が多く、今通っている高校をやめたいタイミングですぐに転入学できる可能性が高いです。
 
修得した単位を引き継げる場合も多いため、これまでの頑張りを活かしながら環境を変えられます。
 
ただし、新たに入学金や学費が発生するため、経済的な負担については保護者と相談が必要になります。

海外へ留学する

思い切って海外へ留学するという環境の変え方もあります。
 
海外留学は、現在通っている高校を休学して籍を残したままおこなう場合が多いです。
 
短期留学は、長期休みを利用することで、留年せずに目的を果たせます。
 
ただし、日本とは環境がガラッと変わってしまうため、人によっては大きなストレスを感じることもあるでしょう。
 
そのため、自分に合っている選択肢かどうかを慎重に考えることが大切です。

高校をやめたあとの選択肢

高校をやめずに選べる選択肢を保護者と話し合っても、どうしても高校をやめたいという人もいるはずです。
 
その場合は、無理せずに高校をやめてから次の選択肢を選ぶ方法もあります。
 
代表的な選択肢は以下のとおりです。

  • ●高卒認定資格を取得する
  • ●別の学校に進む
  • ●就職する

以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
 
関連記事:高校退学・中退のその後の進路実態!デメリットと選択肢について|通信高校生ブログ|明聖高等学校

高校をやめたらどうなるの?実際の声

高校をやめたいと思う一方で、将来のことが心配な人も多いでしょう。
 
実際に高校をやめた人の声を知っておくと、どの選択肢を選ぶかが変わる場合もあります。
 
そこで、「若者の意識に関する調査(高等学校中途退学者の意識に関する面接調査)
報告書」から実際の声を紹介します。
 
高校をやめた人のなかで、高校卒業資格や高卒認定資格の必要性を感じている人が多いようです。

まずなんかやりたいなと思ったときに、専門学校行くときでもやっぱり資格ないといけないじゃないですか。そういうのとかのときに必要かな、と。

どういう仕事就くのかなっていうのは今でも不安ですね、やっぱコンビニとかで終っちゃうのかなっていう、働くなら、高卒じゃなく中卒だったら働ける所もお給料とかもあれかなって思って、変えようとは思っているんですけど。

また、環境を変えるにしてもしっかり考えてからのほうがいいという声もあります。

現状が無理だから辞めるとか妥協的な退学じゃなくて、中退後の具体性だとか、目的意識を持って辞めないと、後半戦しんどいんじゃないかって思います。

自分がやりたいことみつけて辞めるんならあれやけど、なんとなくで辞めるはやめてって感じ。

さらに、やめるべきではないという意見もありました。

辞めないほうがいいんじゃないって言いますよ。高校行ってたほうが楽しいですよ。楽だし。
朝9時から5時まで働くのと、9時から3時位まで学校にいるのじゃ全然違うじゃないですか。疲れないしっていう。

感じ方は人それぞれなので、高校をやめて後悔していない人もいるはずです。
 
しかし、こうした声を見ると、今一度慎重に今後のことを考えたほうがいいのかなと迷う人も出てくるのではないでしょうか。
 
引用:若者の意識に関する調査(高等学校中途退学者の意識に関する面接調査)報告書|内閣府 子ども若者・子育て施策総合推進室

迷いがあるなら「やめずに通信制高校へ転入学」を考えてみよう

高校をやめるかどうかを迷っているのであれば、「やめずに通信制高校へ転入学する」という選択肢を考えてみてください。
 
将来のことを考えたとき、現在通っている高校をやめずに通信制高校へ転入学するのがおすすめです。
 
通信制高校は、オンライン授業や自宅学習を通じて単位を修得し、高校卒業資格を取得できる高校です。
 
全日制高校とは違って登校日数が少ないのが特徴で、年間3~4日の登校でよい学校もあります。
 
時間割が固定されておらず、自分の裁量で自由に組めるため、午前中は授業を受けて午後からアルバイトをするといったことも可能です。
 
千葉県に本校を置く明聖高校も通信制高校です。
 
WEBコースは、サイバー学習国というオンラインの学校で学習を進めたり、先生やほかの生徒とコミュニケーションをとったりできるようになっています。
 
周りの目を気にしなくてよい環境のため、学校生活になじめなかった人に適しています。
 
また、成績が落ちてしまった人も、自分のペースで学び直すことが可能です。
 
興味があれば、ぜひ一度学校説明会・相談会に足を運んでみてください。
 
通信制高校に関する疑問を解消したい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
 
関連記事:全日制高校から通信制高校への転入学・編入学のすすめ。よくある疑問にも答えます|通信高校生ブログ|明聖高等学校
関連記事:通信制高校とは?全日制・定時制の違いなどわかりやすく解説|通信高校生ブログ|明聖高等学校

子どもに「高校をやめたい」と言われたらどうする?保護者の方へ

保護者の方は、子どもに「高校をやめたい」と言われたら、まずは引き留めたくなるのではないでしょうか。
 
「これまで学費を支払ってきたのにもったいない」「大学進学や就職ができなくなるのでは?」など、さまざまな想いがわくはずです。
 
しかし、そうした想いを理由にして引き留める前に、子どもがなぜ高校をやめたいのか、背景にある悩みに耳を傾けることが大切です。
 
保護者の方がしっかり話を聞いてくれるとわかれば、子どもは安心して親の話にも耳を傾けられます。
 
その土台ができたら、話し合ってみましょう。
 
お子さんの話を傾聴しつつ、保護者の方の想いや考えを丁寧に伝えてみてください。
 
本記事で紹介した「高校をやめずに選べる選択肢」も含めて、さまざまな道を一緒に考えたうえで、後悔のない選択をしましょう。