自分の子どもが不登校になってしまったとき、勉強の遅れが気になる親は多いのではないでしょうか。しかし、子どもが自力で勉強を進める場合、どのような学習環境を用意すればよいのかわからない人もいらっしゃると思います。この記事では、子どもが不登校になった際の学習方法や注意するべきことなどをご解説します。
自宅で勉強を進めるために注意すべきこと
まずは子どもとよく話すこと
勉強を進める前に、まずは子どもの心境や、本人が感じていることの理解が大切です。子どもによっては勉強に手を付けられる状態でない場合もあります。親の側が子どもの気持ちを考えずに接してしまうと、状況を悪化させかねません。大前提として、子どもが自分のことを打ち明けやすい関係を築いておくことが重要です。
親が子どもに厳しくあたったり、否定的な態度を取ったりすると心を閉ざしかねませんので、できるだけ共感することを優先するようにしましょう。子どもと話す際の注意点は下記の記事にまとめていますので、詳細はこちらを確認してください。
不登校は甘えじゃない!親ができる不登校になった子どもへの4つの対応 | 通信高校生ブログ
子どもを焦らせないこと
子どもが不登校になった場合、不安に感じる親は多いです。しかし、子どもを心配するあまり、無理に登校を促したり、強引に悩みを聞き出そうとしたりするのは逆効果になることもあります。子どもが自発的に行動することを待つ姿勢を崩さないようにしましょう。
また、不登校に対する親の焦りが、子どもに伝わってしまうこともあります。不登校中は本人にとって休息が必要な時期であることを理解し、焦らずじっくりと向き合っていくことを心がけましょう。
勉強する内容や範囲を絞る
勉強に関しても焦らず進めることが重要です。最初から教科書の内容をすべてカバーしようとするのではなく、学習内容や範囲を絞って取り組むよう提案してみましょう。あれもこれもと手を広げすぎると、本人の負担が大きくなってしまいます。範囲を限定することで勉強に対するハードルを下げ、子どもが「勉強してみようかな」と思える状況を作ることが大切です。
3ステップで挑む不登校中に効率よく勉強する方法とは?
得意科目を短期集中して勉強する習慣をつける
子どもに勉強する意欲が湧いてきた場合、最初から勉強の質を問うのではなく、まずは勉強の習慣をつけることが大切です。子どもの得意科目や好きな科目など、手を付けやすいところから始めるとよいでしょう。
また、効率のよい勉強をしたいなら、必ずしも長時間の勉強がよいわけではありません。15分程度の勉強を短期集中しておこなうことで、学習内容の定着度が上がることも東京大学の調査でわかっています。この実験では、「60分学習」よりも、「15分×3セット(合計45分)学習」のほうが、テストの結果が117.2%高いという結果が出ました。
こまめな休憩を挟むことで集中力が回復しやすく、集中力を維持できる時間が増えるため、学習時間が少なくてもむしろ点数が高くなったと考えられます。
(出典:学習時間を細かく分けた「45分」で「60分」と同等以上の学習効果を発揮 “長時間学習”よりも短時間集中の“積み上げ型学習”が有効であった|株式会社ベネッセホールディングスのプレスリリース)
学習のモチベーションが上がってから苦手科目に取り組む
苦手科目については、本人に勉強する習慣が身につき、モチベーションが高くなってきてから取り組むとよいでしょう。最初から苦手科目までバランスよく取り組もうとすると、学習に対するモチベーションが下がってしまいかねません。
得意科目や好きな科目で成功体験を重ね、学習に対するモチベーションを上げてから取り組むことで、苦手科目にもスムーズに着手しやすくなります。
試験対策を中心に取り組む
最後のステップとして、勉強の基礎が身についてきたら、定期試験や入試対策などに向けた勉強に取り組むようにしましょう。こうした試験には過去問題や頻出問題があるので、それらに絞って学習すれば、短期間でも比較的対策しやすいです。
学校に行かなくてもできる学習方法
問題集を買って自主的に取り組む
問題集を使えば、自宅にいながらでも勉強に取り組むことは可能です。復習に使いたいのか、発展的な内容に挑戦したいのかでも選ぶべき問題集は変わるため、どのような目的で問題集を使うのかを明確にしましょう。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
不登校生の勉強に使う問題集はどう選ぶ?自宅勉強のコツをご紹介 | 通信高校生ブログ
家庭教師を利用する
不登校の子どもを専門にした家庭教師のサービスを使うという手段もあります。家庭教師であれば先生に教えてもらうことができるので、わからないことがあっても質問しやすく、効率的に学べます。
ただし、子どもの状態によっては先生を拒絶してしまうことも考えられるので、家庭教師をお願いする場合は子どもと事前に相談が必要になるでしょう。
インターネット上で学習できる高校を探す
通信制高校のなかには、明聖高校のように授業を動画形式で受けられる学校もあります。オンラインで学習できる環境があれば、登校せずに授業が受けられるため、「学校に行きたくないけど、高校の勉強がしたい」という人におすすめです。不登校であっても、勉強の意欲がある子どもには、こうした選択肢を提案してあげるのもよいでしょう。
明聖高校では基礎学力向上のためのサポートが充実しています
明聖高校では、基礎学力を向上させるためのサポートが充実しており、勉強に遅れを感じている子どもの学力を伸ばしやすい環境が整っています。中学校の学習内容を総復習できるため、本人が不安を感じている教科の基礎を固めることが可能です。さらに、国語・数学・英語の3教科を重点的に学び直す独自科目も設定しています。
また、ITコースでは近年注目が集まっているプログラミングやアプリ開発、ロボット製作も学べるため、卒業後の進路を見据えた取り組みが可能です。
まとめ
不登校の子どもが勉強に追いつくためには、その土壌作りとして「子どもと話すこと」「本人を焦らせないこと」「モチベーションに配慮すること」が大切です。また、短時間の勉強を少しずつ積み重ねることで学習内容も定着するため、無理な長時間の勉強を強いる必要もありません。自宅での学習方法も複数の選択肢があるため、本人にとって取り組みやすい方法を選びましょう。
参考URL:
PR TIMES – <勉強時間と学習の定着・集中力に関する実証実験>
明聖高校ブログ – 不登校生の勉強に使う問題集はどう選ぶ?自宅勉強のコツをご紹介
文部科学省 – 小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設に関する調査
基礎学力向上のサポート
不登校は甘えじゃない!親ができる不登校になった子どもへの4つの対応
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