メタバースとは、インターネット上に展開される仮想空間のことです。オンラインゲームが好きな人は、日頃から触れているはずです。最近よく聞くようになったメタバースがゲームだけでなく、リアルの生活にも活用できるとしたら、学校の在り方も変わります。
本記事では、メタバースとはなにかについて簡単に紹介し、アバターで高校に通う新たな教育方法について解説します。毎日学校に通うのが難しい人にとって、新たな通学方法となるでしょう。
メタバースとは?
メタバースとは、インターネット上に展開される仮想世界のことで、現実世界と同じかそれ以上のコミュニケーションが取れる場所です。アバターを使って、他の人とコミュニケーションをとったり、商品・サービスを売買する場として活用されます。
ゲーム好きの人なら、一度は「ゲームの世界で生活してみたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。メタバースは、アバターを通してその願望を叶えるといえます。
メタバースとVRの違い
メタバースは空間、VRはメタバースを生み出すために必要な技術です。
メタバースには、VR(ヴァーチャル・リアリティ)技術が用いられています。VRヘッドセットをつけてメタバースに入ると、現実世界と同じようにメタバースの風景に囲まれ、身体を動かすとアバターが動くようになるため、ゲームよりも現実に近い形で仮想空間を体験できるのです。
最近では、ニオイや手触りを感じられるVRヘッドセットの開発が進んでおり、仮想空間の草花のニオイを嗅いだり、商品を触ったりできるようになってきています。
なぜメタバースが注目されているの?
メタバースは、ゲームとは異なり、実際に金銭をやり取りできる場として注目を集めています。通常のゲームだと、ゲームの世界でしか使えないお金があります。しかし、メタバースでは、商品を売買する際に「円」や「ドル」に交換できる仮想通貨やNFTを利用できるのです。つまり、メタバースのなかで実際のお金を稼げるわけです。
2006年ごろに、メタバースは一度大きな注目を浴びました。当時、流行したゲームのなかの土地が約1億1,000万円で売れたというニュースが流れたためです。ただし、そのゲームをプレイするためには、性能の高いパソコンが必要だったことと操作が複雑だったこともあり、ユーザーが離れていってしまいました。
IT技術が進歩した現在は、スマートフォンからもメタバースに入れます。だれもがメタバースに入れるほど身近になったところで、再び注目を集めているのです。
メタバースの活用が進んでいる分野とできること
メタバースの活用は、次の分野で進んでいます。
・ゲーム・エンターテインメント分野
・ビジネス分野
・教育分野
メタバースを活用することで、なにができるようになるのかも含めて解説します。
ゲーム・エンターテインメント分野
ゲーム・エンターテインメント分野では、実用化が進んでいます。メタバースを活用することで、従来よりもより現実に近い形でゲームやエンターテインメントを体感できるようになるのが特徴です。
例えば、バンダイナムコエンターテインメントが開発を進めるガンダムメタバースは、ガンダムファン同士が交流できる場として注目を集めています。ガンダムのプラモデルの展示・売買をはじめ、さまざまな商業活動もおこなわれる予定です。
SBIグループが提供するメタバース「NEXUM」では、2023年に有名なゲームやスケートボードの大会がおこなわれました。ユーザーは自宅のパソコンやスマートフォンから「NEXUM」にアクセスすると、スタジアムに行ったような感覚でスポーツ・eスポーツを応援できるのです。
ビジネス分野
ビジネス分野でもメタバースの活用が進んでいます。先ほど紹介したメタバース「NEXUM」では、証券・保険商品が販売されており、実際に購入できる形となっていました。
2020年に流行した新型コロナウイルスによって、リモートワークが余儀なくされた企業では、メタバース上で出勤し、仕事の進捗確認ができるメタバースオフィスも構築されました。リモートワークは企業側にとって、労働者が仕事をしているかどうかわからないという課題があります。アバターで出勤し、メタバース内で会議や資料確認をするなどして、現実と変わらない方法で仕事を進めることで、課題の解消を試みたのです。
教育分野
中高生のみなさんに身近な教育分野でも、メタバースの活用が広まっています。アバターで登校し、メタバース上でオンライン授業を受けたり、友達と交流したりできます。明聖高校のWEBコースでも、メタバース上で先生や友達とコミュニケーションを取りながら学べるシステムを採用しています。
自宅にいながら高校教育が受けられる!メタバース学校とは
みなさんにもっとも身近な話題である教育分野のメタバースについて、詳しく解説します。
・メタバース空間で学校生活を送れる
・アバターを通して先生や友達とコミュニケーションが取れる
・自宅にいながら高校卒業資格が取得できる
メタバース上の学校に登校し、高校卒業資格を取得できる学校は、既に増えてきている状況です。さまざまな事情で学校に通えない人たちは、メタバース学校を選択肢のひとつとして考えてみるとよいでしょう。
メタバース空間で学校生活を送れる
メタバース学校では、授業を受けたり行事に参加したりできます。生徒だけでなく先生もアバターで参加し、HR(ホームルーム)から授業をおこなうので、本当に学校に通っているかのように利用できます。
アバターを通して先生や友達とコミュニケーションが取れる
アバターを通して先生や友達とリアルタイムにコミュニケーションを取れます。マイクを使えば、VC(ボイスチャット)も利用できるので、家にいながら学校でのおしゃべりを楽しむことも可能です。
これまでの通信制高校でも自宅学習に取り組んできていましたが、メタバースが実用化されるまでは、文章によるコミュニケーションや録画された授業を見るのが中心でした。人によっては話すよりも労力が必要なコミュニケーション方法であるため、先生や友達との関係が希薄なまま終わってしまうケースもあったのです。メタバース学校では、リアルタイムにコミュニケーションが取れるため、授業中にわからないこともその場で質問できるのが大きな特徴です。
さらに、アバターは自分好みにカスタマイズできるため、見た目を気にせず楽しく過ごせるメリットもあります。
自宅にいながら高校卒業資格が取得できる
メタバース学校は、通信制高校が運営してるケースがほとんどです。そのため、法律上の高校と同じ扱いにあたり、条件をクリアすることで高校卒業資格を取得できます。さまざまな事情で全日制高校に通えない人たちに、定時制や通信制高校だけでない新たな選択肢が生まれたのです。
アバターで通える!ゲーム感覚で学べる!明聖高校のメタバーススクールライフ
通信制高校である明聖高校のWEBコースは、アバターで通うことが可能です。
「明聖サイバー学習国」というメタバース学校には、スマートフォンやタブレット、パソコンからアクセスできます。大きな特徴は、MSポイントです。授業を受けたりミニテストをクリアしたりするとMSポイントが貯まります。MSポイントは「明聖サイバー学習国」の購買で、アバターの服やアクセサリーを購入する際に利用できます。
従来の自宅学習が難しそうと思っていた人も、「明聖サイバー学習国」は楽しみながら自宅で学習を進められるはずです。
「明聖サイバー学習国」の1日について、以下の記事で紹介しているので、あわせてご覧ください。
まとめ
メタバースとは、VR技術が使われた仮想空間のことです。最近では、中高生のみなさんに身近な教育分野でもメタバース学校として活用されています。さまざまな事情で全日制高校に通えない、通いにくい人たちにとって、メタバース学校は新たな選択肢のひとつとなるはずです。明聖高校のWEBコースでも「明聖サイバー学習国」というメタバース学校を提供しており、自宅にいながらリアルタイムに先生・友達と交流でき、楽しみながら学べる仕組みを整えています。興味があれば、ぜひ一度ご相談ください。
参考URL:
令和4年 情報通信に関する現状報告の概要|総務省
社会基盤としてのメタバースの可能性と課題|研究開発戦略センター
社会課題解決に向けたメタバース|研究開発戦略センター
明聖高等学校WEBコース【サイバー学習国】|明聖高校
ネット高校の一日ってどんな感じ?サイバー学習国でのスクールライフに迫る!|明星高校
明聖高等学校は、千葉・中野にキャンパスを構える通信制高校です。全日コース・全日ITコース・通信コース・WEBコースに分かれており、一人ひとりに合わせた高校生活を過ごすことができます。