ネット高校は、WEB上での学習が中心で、年に4~6日程度しか学校に登校しないケースもあるという、新しい学校の形です。「いったい、どんなふうに高校生活を過ごしているの?」と不思議に思う人もいるかもしれません。
そこで今回は、明聖高校WEBコースの学習コンテンツのひとつ、バーチャルスクールの「サイバー学習国」を例に、ネット高校での生徒たちの一日をのぞいてみましょう。
【登校】校庭や教室で友だちとおしゃべり!バーチャル学校行事も大盛況
「サイバー学習国」にログインすると、コンテンツ内にある自分の「島(マイアイランド)」からスタートします。さっそく「学校」へ登校すると、校庭に到着です。ここから、学校のさまざまな施設(教室、職員室、図書館、進路指導室など)を利用することが可能です。具体的に、登校中にできることを詳しく見ていきましょう
チャット、掲示板で生徒や先生と交流
校庭や教室などでは、同時に登校している生徒同士がアバターを通じて、チャットでリアルタイムにおしゃべりできます。とはいえ、いつでもどこでも学習できるネット高校では、友だちといつも同じ時間に登校できるとは限りません。そうした場合には、校庭の掲示板が便利です。「今月転入学してきました!」「登校スクーリングで会えるのが楽しみ!」といった話題ごとに掲示板が作られています。
なお、「サイバー学習国」での生徒同士のチャット履歴はすべて記録されており、先生が随時確認しています。万が一、いじめや嫌がらせにつながりそうなやり取りがあったときにも、学校が速やかに対策できる仕組みが整っているのが特徴です。
進路指導室や図書館を利用
学内施設のひとつである進路指導室では、大学・短大や専門学校への進学情報、就職情報、イベント情報、留学や奨学金、教育ローンなどについての情報が提供されています。
また、図書館では電子書籍を借りることが可能です。各教科の学習に役立つ参考書はもちろん、学習方法のハウツー本や、息抜きに読める小説もそろっています。
職員室で先生に質問・相談
学習や進路、生活などについて相談したいときは、教室や職員室で先生のアバターにチャットで話しかけることができます。じっくり相談したいときには、質問BOXからメールを送ることも可能です。
文化祭限定の特別コンテンツで楽しむ
バーチャルスクールである「サイバー学習国」でも、学校行事として文化祭が開催されます。文化祭のときには校舎や教室が飾り付けられ、期間限定コンテンツを楽しめるようになります。目玉のひとつが、校庭に登場する大きなクリスマスツリーで、生徒や先生みんなで飾り付けることが可能です。そのほか、お化け屋敷や、生徒が作ったオリジナルのゲームなど、文化祭らしいコンテンツが目白押しとなっています。
【授業】動画授業+「サイバーチェック」で授業出席。楽しく学習できるユニークな授業も?!
学習は「教室」に移動して行います。
動画授業とサイバーチェック
メインの学習コンテンツは、動画授業(1回30分程度)+「サイバーチェック」(選択式または記述式の確認問題、所要時間15分程度)です。動画授業の視聴が完了し、サイバーチェックに取り組み、一定の成果を収めたら、「授業出席」としてカウントされます。
もし、サイバーチェックの点数が、あらかじめ決められた基準に達していない場合は「スコアが●点以下です、再テストしてください」という表示が出て、やり直しです。動画授業を見直して、基準以上の点数が取れるまで再チャレンジします。
学習支援プリント
授業の内容の理解をさらに深めたいときには、学習支援プリントをダウンロードできます。印刷して取り組めば、レポート作成や単位認定試験対策に役立つでしょう。
レポート作成・提出
レポートは、決められた締め切りまでに、「サイバー学習国」内で作成して提出しなければなりません。レポートとはいっても、すべて問題形式(穴埋め式や短い記述式)で、取り組みやすくなっています。また、各問題には教科書の該当ページも書いてあり、教科書を参照しながら作成しても構いません。
<授業例>世界史B
イスラーム国家の成立について学ぶ授業では、まず、地図やイメージ写真、当時の絵画などの資料をメインに、歴史の流れが解説されます。外出先で学習するときなど、地図帳や資料集が手元にない場合でも、問題なく授業を視聴することが可能です。所々で重要なポイント・キーワードが出てきたら、アニメーション形式のスライドでシンプルにまとめて説明されます。
さらに、終盤では、ゲストとして保健体育科の先生が登場です。保健体育科の先生が「イスラーム教徒の人はどこに住んでいる?」「イスラーム教徒は世界で何人?」といった質問を生徒の代わりに投げかけて、それに世界史の先生が答えたり、逆に世界史の先生がイスラーム文化についてのクイズを出題したりと、楽しみながら学習できるようになっています。
<授業例>地学基礎
地震発生の仕組みを学ぶ授業では、教科書をもとに先生が板書しながら、基礎的な内容が解説されます。その合間に、モデルを使った実験映像やCGアニメーション、実写映像もふんだんに交えて、よりイメージしやすくなっているのが特徴です。
(例)
● こんにゃくを地層に見立てたモデルで、断層運動と地震を再現。
● 海溝型地震の仕組みを、CGアニメーションで説明。
● 野島断層という実在の断層を映像で紹介。
加えて、「住んでいる地域に液状化現象の恐れがないか、ハザードマップを確認してみましょう」といった、日常生活に深くかかわる内容も紹介されています。
【放課後】アバターや釣りゲームを楽しもう!バーチャル農場はリアルと連動!
学習の合間に息抜きできる「放課後」のコンテンツも満載です。次のコンテンツは、動画授業視聴などで手に入る「MSポイント」を使って楽しむことができます。ゲームのように楽しめるからこそ、毎日ログインして学習したくなるでしょう。
アバター
「購買」でMSポイントを消費してアバターのパーツを購入すれば、髪型、顔の輪郭・パーツ、服などをカスタマイズできます。
マイアイランド
購買で購入したインテリアアイテムを使って、庭やマイハウスの飾り付けができます。自慢の島・家に友だちを招待して、バーチャルホームパーティを楽しむ生徒も多数です。
釣りゲーム
マイアイランドや、6つの「釣り島」では魚釣りのゲームができます。釣れた魚を、購買で買えるペットにあげてお世話をすると、ペットとの親密度がアップします。
明聖ファーム
野菜や果物、花などを植えられる農場ミニゲームです。
実は、この「明聖ファーム」はリアルと連動しており、千葉市に明聖高校の施設として実在します。リアルイベントである収穫祭でミッションをこなせば、MSポイントを獲得することが可能です。もちろん、それだけでなく、大地に触れて心の健康をはぐくみながら、先生や友だちとのかけがえのない思い出を作ることができるでしょう。
まとめ
ネット高校の一日を振り返ると、リアルの高校と同じように、充実したスクールライフを送れることがわかるのではないでしょうか。ネット高校には、さまざまな事情で毎日リアルな校舎に登校することが難しい人でも、先生や生徒と交流したり、しっかり学習したりできる環境が整っています。「自分には、楽しい高校生活を送ることはできないのかな」とあきらめかけている人も、ネット高校なら理想のスクールライフを送れるかもしれませんよ。
明聖高等学校は、千葉・中野にキャンパスを構える通信制高校です。全日コース・全日ITコース・通信コース・WEBコースに分かれており、一人ひとりに合わせた高校生活を過ごすことができます。