日本の高校には「全日制」「定時制」「通信制」の3種類があり、それぞれに異なる特徴があります。そのなかで通信制高校を検討している人は、通信制ならではのメリットが本当に自分に合っているかを知ることが大切です。
ここでは、通信制高校に通うことでどのようなメリットを得られるか、通信制高校は全日制高校や定時制高校とどう違うのかについて解説します。

【通信制高校のメリット1】いつでもどこでも、自分のペースで学習できる

全日制高校と定時制高校は、基本的に毎日決まった時間に登校する必要がありますが、通信制高校はその名のとおり、通信教育をメインとした高校です。そのため、時間や場所を選ばず学習できるメリットがあります。したがって「働きながら勉強したい」「趣味を充実させたい」「スポーツや芸能活動などに励みたい」など、学習以外にも取り組みたいことのある人には、通信制高校が向いているといえるでしょう。

特に最近では、明聖高校のようにオンラインで授業動画が配信されていたり、インターネット上でレポートを提出できたりする通信制高校も登場しています。電車移動中や仕事の休憩時間などにも学習できるので、学習時間を確保しやすくさまざまな活動と両立できるのがポイントです。また、体調の関係で決まった時間に学校に通うことがなかなか難しい人も、具合のいいときを見計らって学習することができます。

加えてほとんどの通信制高校は、多くの全日制高校のような「学年制」ではなく、「単位制」が採用されているのが特徴です。単位制の通信制高校では、1年間で修得しなければならない単位数が決まっておらず、卒業までの修業年限も3年「以上」となっているため、焦らずマイペースに学習を進められます。

【通信制高校のメリット2】学校の選択肢が多く、自分に合った校風の学校を選べる

通信制高校には広域性の学校が多くあります。全国どこに住んでいても学べる通信制高校も多数あります。
全日制高校や定時制高校は毎日通学する必要があることから、ある程度自宅から近い学校に選択肢が絞られますが、通信制高校は高校のキャンパスから遠い地域に住んでいても在籍することができます。

また、高校の選択肢が多いことでより自分に合った学校を選びやすいというメリットもあります。通信制高校の学習サポート・メンタルサポート体制はさまざまですし、校則や校風も多種多様です。例えば、全日制高校では珍しいですが、制服が不要だったり髪の毛を染められたりする通信制高校も多くあります。より自分らしく、自由度の高いスクールライフを送りたい人は、通信制高校が向いているといえるでしょう。

【通信制高校のメリット3】人間関係や学習への不安に配慮してもらえることが多い

登校日数が少ない通信制高校には、不登校経験があるなど人間関係に不安を抱えている人も多く在籍しています。そのため、心理面に配慮したサポート体制が整った学校が多数あるのが特徴です。

例えば、明聖高校では教員全員がカウンセリングやメンタルヘルスといった専門研修を受講しており、資格を所持しています。全日制高校や定時制高校も含めカウンセラーがいたり、カウンセリングルームが設置されている高校は多くありますが、このようにどの先生からもメンタル面でのサポートを受けられる学校なら、より安心してスクールライフを送れるでしょう。年数回でも登校が難しい場合がある人や、人間関係全般に不安を持っている人などは、こうしたメンタルサポート体制の整った通信制高校がおすすめだといえます。

また、通信制高校は学習に不安を持っている人へのフォロー体制が整備されているケースもよく見られます。不登校経験のために学習に遅れがあるなど、学習面での悩みを持っている人でも、しっかりと学習を重ねて卒業を目指すことが可能です。
例えば、明聖高校では中学の学習範囲からしっかり復習したり、自宅学習中にわからないことがあった際にも電話やFAX、メールなどですぐに先生に質問したりできます。さらに同校の「WEBコース」では、インターネット上で動画配信されている授業を何度も繰り返し視聴して理解を深めることが可能です。多くの全日制高校や定時制高校にはなかなか見られない学習体制が整っている場合が多いのも、通信制高校の魅力だといえるでしょう。

通信制高校のデメリットは?

ここまで、通信制高校のメリットを紹介してきました。ただ、当然通信制高校にもデメリットはあります。メリット・デメリットをしっかりと理解したうえで、自分に向いているのかどうかを判断するようにしましょう。通信制高校のデメリットとして主に挙げられるのは、主に以下の2点です。

1 自己管理能力が求められる

通信制高校では、基本的に自分のペースで勉強を進める必要があるため、自己管理能力が必要になります。自分で勉強時間を決め、授業やレポートに取り組まなければなりません。なんとなく楽そうだからという理由で通信制高校を選んでしまうと、勉強がなかなか進まず何年も在籍することになってしまうかもしれません。裏を返せば、明確な目標を持ち積極的に勉強に取り組める人には適した環境だといえるでしょう。

2 人と交流する機会が減る

選択するコースにもよりますが、通信制高校の場合、学校に登校する日数は全日制高校よりも少なくなります。そのため、直接会って同級生や先生と交流する機会はどうしても少なくなってしまうもの。ただ、まったく交流できないというわけではありません。高校によっては部活動やレクリエーションなどで交流が盛んな通信制高校もあるため、高校選びの際に自分に合ったところを選ぶことが重要です。
 
明聖高校のWEBコースでは、登校せずとも友人や先生と交流できるコンテンツが用意されています。詳しくは、こちらのページをご確認ください。
明聖高等学校WEBコース【サイバー学習国・サイバーアカデミー】

全日制高校のメリット・デメリットは?

では、全日制高校にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。メリット・デメリットを表にまとめてみました。

メリット デメリット
学校数が多い 決められた時間に登校しなければならない
人と交流する機会が多い 人間関係のトラブルが起こりやすい
勉強にそこまで自主性が求められない 自由に使える時間が少ない

全日制高校のメリットとしてまず挙げられるのが、学校数の多さです。学校数が多いということはそれだけ多様性があり、自分に合った学校を見つけやすいということでもあります。

通信制高校は全日制高校と比べるとまだ数は少ないのが現状です。ただ、通信制高校の数は増えており、最近ではさまざまなコースが用意されています。
また、人と交流する機会が多いこともメリットといえるでしょう。全日制高校では週5日間登校して決まった時間授業を受けることになるため、必然的に人と交流する機会が多くなります。同級生とも長い時間一緒に過ごすため、親密な関係を築きやすいでしょう。ただ、その分人間関係のトラブルが起きる可能性があるということは理解しておく必要があります。

デメリットは、決められた時間に決められた場所で授業を受けなければならないという点です。人によって生活のリズムは違うため、なかにはどうしても朝起きられないという人もいます。朝が弱い人からすると、毎朝の登校は苦痛に感じられるかもしれません。
また、自分の好きなことに使える時間が限られてしまうという点をデメリットと感じる人もいます。スポーツや芸術、芸能活動など、自分のやりたいことが決まっている人からすると、拘束時間の長さがネックになることもあるでしょう。

通信制高校は全日制高校と比べて大学進学に不利?

通信制高校を選んでしまうと、大学進学で不利になるという噂を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。ただし、これは事実ではありません。
出身高校が通信制高校であるかが大学受験に影響することはありません。通信制高校にはさまざまな背景を持っている人がいるため、全日制高校よりも大学進学率が低くなっているのです。通信制高校から有名大学に進学する人も多くいます。
 
以下のページでは、明聖高校の進路実績を紹介しています。通信制高校からの進学を検討している方はご参照ください。
進路指導|明聖高等学校(千葉・中野の総合通信制高校)

 
最近では、大学受験を手厚くサポートしてくれる通信制高校も少なくありません。大学進学を考えている場合は、高校選びの際に大学受験へのサポートの手厚さもチェックするようにしましょう。
 
以下のページでは不登校から大学進学を目指す人に向けて、先輩からの体験談などを紹介しています。あわせてご参照ください。
不登校の経験があっても大学受験はできる?通信制高校で進学を目指すのがおすすめである理由 | 通信高校生ブログ