不登校を経験している人の中には「学校にはなかなか行けないけれど、勉強して大学に進学したい」という想いを持つ人は多くいます。一方で「ブランクがあって、入試に合格できるほどの学力があるか自信がない」「不登校の経験があるせいで、入試で不利になったらどうしよう」と不安に思う人もいるでしょう。
今回は、不登校の経験があっても大学受験はできるのか、体験談を交えながら解説します。

不登校からの大学受験で注意したいのは「高卒資格」と「学力」

まず、不登校の経験そのものが原因で、大学受験で不利な扱いを受けることはありません。ただし、入試に合格するためには、次の2点がネックになってしまうことがあります。

高卒資格など大学受験資格が必要

大学を受験するためには、基本的に高校卒業資格(高卒資格)を取得している必要があります。高校を卒業していない場合には、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)を受けて合格しなければ、入試に出願することができません。また、高卒認定を取得しても、18歳以上になる年度までは受験できないルールとなっています。

大学入試に合格できる学力が必要

不登校を経験している人は、学校に通えない期間がある分、どうしても基礎学力が不足しているケースがあります。そのため、まずは、不足している基礎学力を補ってから、さらに大学受験用の勉強をしなければなりません。

不登校経験があっても大丈夫!大学受験に合格した先輩たちの体験談

不登校を経験した人が大学受験に挑戦するには困難もともないますが、それでも、これまでにたくさんの人がそれを乗り越えて、大学に進学しています。その中でも、「通信制高校で自分のペースをつかみ、不登校経験があっても大学受験に成功できた」という人は少なくありません。

ここでは実際に、明聖高校で不登校を克服し、大学に進学できた先輩たちの体験談をご紹介しましょう。

Kさん(女性):通信制高校で学校への苦手意識を克服。学業も課外活動も意欲的に取り組み、指定校推薦で合格!

Kさんは中学校まで、学校になかなか通えませんでした。毎日登校して、大人数のクラスの中で一日中過ごす学校のスタイルがどうしても合わなかったといいます。母親と相談し、将来のために高卒資格は取得したいと考えて、中学卒業後に通信制高校へ入学することを決めました。明聖高校を選んだのは、学校の雰囲気が明るく、登校時間も遅めだったからだそうです。
それまでは学校そのものに苦手意識のあったKさんですが、明聖高校では先生が親身になってKさんの話を聞いてくれ、学校を好きになれたといいます。スクーリングにもすべて出席でき、自信を付けることができました。
それからは、学業はもちろん、検定試験やボランティア活動などにも意欲的にチャレンジしていきました。そして「もっと勉強を続けたい」と考えるようになり、大学受験を決めました。通信制高校の先生が、自分に合った大学の選び方や、志望大学合格に向けた受験指導をしてくれ、とても心強かったとKさんはいいます。最終的には、高校での日々の学習や課外活動でのがんばりを活かせる指定校推薦で出願し、大学に合格することができました。

Iさん:通信制高校では自然と友人ができた。基礎から学力を積み上げて第一志望校へ

Iさんは小学校の頃、学校の友人関係への悩みが原因で不登校になりました。中学校でも不安をぬぐえず、学校に登校するのが難しい状況でした。中学3年生のとき、担任の先生に紹介されて通信制高校という選択肢を知り、明聖高校に進みました。
ずっと学校に通えていなかったため、学力不足が不安だったというIさんですが、明聖高校で中学校の範囲から復習でき、基礎学力を身に付けることができました。教室の雰囲気もよく、自然と友だちもできたそうです。そうして自信を取り戻す中で、「将来は学校の先生になりたい」という夢が生まれたといいます。
教職課程のある大学を目指し、受験勉強が始まりました。先生はスクーリングのない日にも、電話やメールで進路相談に乗ってくれたといいます。そして第一志望校に合格し、今では毎日大学に通って、たくさんの学生とコミュニケーションを交わしているそうです。

不登校に悩む人は、通信制高校で大学受験を目指す選択肢を検討してみて

不登校に悩む人が大学受験をしようとするとき、もっとも大切なのは、自分に合った学習環境・学習スタイルを見つけることです。通信制高校は、そのように自分のペースで学習し、大学受験に成功できる環境が整っています。

通信制高校も全日制高校も卒業資格は同じ

前提として、通信制高校を卒業して得られる高卒資格は、法律上、全日制高校を卒業した場合とまったく同じです。ですから、通信制高校卒だからといって、大学受験で不利になることはありません。

通信制高校なら無理なく学力を身に付けられる

先ほどご紹介したように、不登校に悩む人が大学受験をするには、高校には行かずに高卒認定を取得する方法もあります。ですが、高卒認定(主に高校1年生までの学習範囲が対象)と大学受験では、求められる学力に大きなギャップがあるのも事実です。そのギャップを埋めるためには大変な努力と多くの時間が必要になります。

これに対して、高校卒業から大学進学を目指す場合は、あらかじめ決められたカリキュラムに沿って3年間学習し、卒業を目指す過程で、無理なく学力を積み上げられます。基礎学力に不安のある状態から、一足飛びに大学受験勉強に取り組むよりも、負担は軽くなるでしょう。

とはいえ、不登校を経験している人は、毎日登校する全日制高校には不安もあるはずです。通信制高校なら、自宅での自主学習を中心に学習して、高卒資格を取得し、大学合格を目指すことができます。通信制高校は自分で自由に使える時間が多いことから、受験勉強に費やす時間を多く確保できる側面もあるでしょう。

サポート体制が重要!不登校から大学受験を目指す人の通信制高校の選び方

不登校を経験した人が通信制高校から大学受験を目指す場合には、まずは大学受験をサポートしてくれる体制が整った学校へ入学することが大切です。さまざまな大学・学部の情報を提供してくれたり、志望大学など進路の選び方を指導してくれたりしてくれる通信制高校を選びましょう。

加えて、自分の志望する大学に合った受験勉強の仕方を指導してくれる通信制高校を選ぶことが重要になります。なぜなら、大学受験勉強では、志望大学の入試の形式や科目、難易度、傾向にあった対策をしなければならないためです。さらに、推薦入試やAO入試に出願する場合は、小論文や面接など、教科以外の対策もする必要があり、これらにも対応してもらえるかどうかを見極めましょう。

例えば、明聖高等学校の全日コースと全日ITコースでは、「進路対策ウィーク」というプログラムが設けられており、全学年の生徒が1週間かけて、自分の進路を考えられるようになっています。プログラム内では、大学の体験授業を受けたり、小論文・作文や面接の指導を受けたりすることも可能です。それ以外のタイミングでも、随時個別に進路の相談に乗ってもらえます。

また、指定校推薦枠も多数あり、年々増加しています。そのほか、キャンパスには自習室があり、スクーリングがない日でも利用することが可能です。

このようなサポート体制の整った明聖高校では、実際に国公立、私立大学の合格実績を多数上げています。