高校生のなかには高校の雰囲気に馴染めなかったり、やりたいことに時間が使えなかったり、人間関係がうまくいかなかったりなどの事情で、高校に通うことを苦痛に感じている人もいるのではないでしょうか。思い描いていた高校生活とは違う現実に悩んでいるのであれば、通信制高校への転入学・編入学もひとつの解決手段です。
今回の記事では、高校が合わないと感じるのにはどのような理由が考えられるのかをお伝えし、転入学・編入学を含めたいくつかの対処方法を紹介していきます。
高校が合わないと感じる理由
通っている高校が自分には合わない、と感じるのは決して珍しいことではありません。合わないと感じる理由は、学校の仕組みや雰囲気、人間関係や通学環境の問題など、人によってさまざまです。ここでは、それぞれの理由について紹介していきます。
学校の雰囲気や校則が合わない
地域性や在籍する生徒・教師によって学校の校風は異なります。集まった生徒次第でクラスの雰囲気も変わってくるでしょう。入学してみたものの、どうしても学校やクラスの雰囲気に馴染めないというケースは大いにありうることです。
また、独自の校則が設定されている学校もあります。社会生活のルールやマナーを習得することは大切ですが、校則のなかには現代の状況に合わない内容があるのも事実です。髪型や制服のルールに関して、まだまだ多様性への配慮ができていない学校も多く、それが原因で学校へ行くのが苦痛になってしまうケースも見られます。
学校内の人間関係に悩みがある
学校では、学年・クラスといった決められた集団に所属することになります。同じ人たちと長期間にわたって付き合う必要があるため、クラス内に気の合う人がいなければ、学校へ行くことを楽しみだと思えなくなってくることもあります。さらに、いじめや仲間はずれの対象になってしまった場合は、なかなか自分の力で解決するのは難しく、さらに登校しづらくなってしまうでしょう。また近年では、SNS上でのコミュニケーションに関しても、同じように悩みを抱える人が多くいます。
通学に大幅な時間がかかる
高校では、一般的に小学校や中学校よりも通学の距離が長くなる傾向にあります。初めて電車やバスを使って通学をする人もいるでしょう。片道1時間以上かけて通学している人もいることと思います。
通学に時間がかかる分、これまでよりも朝早くに起きなければならなくなり、早朝からの通学に疲れてしまって授業に集中できなくなる人も少なくありません。また、放課後の帰宅にも時間がかかるため、自宅学習に使える時間が減ってしまうという問題もあります。さらに部活や宿題が加わると、睡眠不足にもつながりやすく、この生活が毎日繰り返されることで通学自体が苦痛となってしまう場合もあります。
高校が合わないと感じたときの対処方法
では、高校が合わないと感じたときは、どのように対処すればよいのでしょうか。悩みを抱えたまま、重い気持ちで通学を続けるのは大きなストレスになります。ここでは、高校が合わないときの対処方法を紹介します。
なお、学校に行きたくないときの対処方法については、以下のページでも詳しくご紹介しています。あわせてご参照ください。
「学校に行きたくない」ときは無理しないで。休みながら自分に向き合う | 通信高校生ブログ
無理に登校しない
まず、登校することを苦痛に感じたり、それによって体調が悪くなったりする場合は、無理は禁物です。絶対に学校に行かなくてはいけない、と自分の気持ちを追い詰めることはせず、学校を休む選択肢もあるのだと認識しておきましょう。つらい気持ちを抱えているときは、自分の心身を休めることが何よりも大切です。
学校の外に居場所を確保する
学校での人間関係がうまくいかずに悩んでいるときは、学校以外に居場所を作ることも効果的です。学校外のクラブ活動への参加や、自分の好きな趣味、得意分野に取り組むといった方法で自身の居場所を作りましょう。学校以外の人間関係を築くことで、心に余裕を持てるようになるでしょう。
特に、インターネット上のコミュニティは、地域や年代を超えて趣味が合う人と交流することができるため、とても有益です。しかし、犯罪などに巻き込まれる可能性もあるため、関わる相手や交流の手段については十分に留意しましょう。
転入学・編入学を検討する
高校がどうしても自分に合わないものの、高校卒業を諦めたくないという人もいることでしょう。卒業を目指して高校に通い続けるためには、転入学・編入学によって環境を大きく変えるという方法もあります。
転入学とは、学校を辞めずに今在籍している高校から別の高校に移ることを指します。退学せずに別の高校に移るため、転入学なら一般入試を受け直す必要はありません。
編入学とは、高校を中途退学した人や海外から帰国した人などが、新たに高校に入学することを指します。転入学と違い、学力を確認するための試験が必要という特徴があります。
いずれにしても、無理に現在の高校に通い続けなくても別の高校に移るという方法があることを知っておきましょう。
通信制高校へ転入学・編入学するメリット
通信制高校には、一般的な高校とは違って自分のペースで学習できるため、無理に学校に馴染む必要がないというメリットがあります。通信制高校のなかにもさまざまなコースがあり、年に数回程度の通学で、残りは自宅で学習するというコースもあります。そのため、通学時間が課題だった人や、体調面で無理があって通学が難しい人も、無理なく高校に通うことが可能です。
通信制高校への転入学・編入学について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
全日制高校から通信制高校への転入学・編入学のすすめ。よくある疑問にも答えます | 通信高校生ブログ
通信制高校へ転入学・編入学する条件
続いて、通信制高校への転入学・編入学にあたって、注意すべき事項について解説します。
住んでいる地域
一般的に、公立の通信制高校に入学するためには、その都道府県内に住所や生徒自身の勤務地があることが条件です。一方、私立の広域性通信制高校のなかには、日本全国どこの地域からでも転入学・編入学ができる高校もあります。もちろん、地域に制限がある高校もありますので、詳細は各高校に確認しましょう。
時期
転入学や編入学は、いつでも自由にできるというわけではなく、時期は学校によって異なります。都立の通信制高校を例に挙げると、転入学できるのは各学期の最初(4月、9月、1月の3回)、編入学できるのは学年の始めのタイミングのみです。転入学・編入学を随時受け付けている通信制高校もあります。行きたい高校の転入学・編入学の時期については事前の確認が必要です。
明聖高校では転入学試験を、月1回(4月~翌年1月、各コース定員になり次第終了)実施しており、4月の編入学試験は2月~3月に実施しています。
なお、通信制高校への転入学・編入学する条件について、詳しく知りたい方は以下の記事もご参照ください。
通信制高校へ転入学・編入学する条件は?こんな悩みを持った人におすすめ | 通信高校生ブログ
まとめ
学校が合わないと感じていても、高校は卒業しておきたいという理由で無理をしている人もいるのではないでしょうか。頑張れる範囲で通い続けるという選択肢もありますが、通学が苦痛に感じているのであれば、通信制高校への転入学・編入学という手段もあります。
ただし、転入や編入にはいくつかの条件もあります。転入学・編入学を検討している方は、通いたいと考えている学校の情報を事前にしっかりと集めておきましょう。
参考URL:
通信制高校へ転入学・編入学する条件は?こんな悩みを持った人におすすめ | 通信高校生ブログ
全日制高校から通信制高校への転入学・編入学のすすめ。よくある疑問にも答えます | 通信高校生ブログ
「学校に行きたくない」ときは無理しないで。休みながら自分に向き合う | 通信高校生ブログ
明聖高等学校は、千葉・中野にキャンパスを構える通信制高校です。全日コース・全日ITコース・通信コース・WEBコースに分かれており、一人ひとりに合わせた高校生活を過ごすことができます。