高校選びは人生の分岐点といっても過言ではありません。
どのような高校に通うかが、将来の仕事や一生の人格といったさまざまな要素に影響します。一生に一度の高校生活だからこそ、悔いのない高校選びをしたいものです。
今回は、自分に合った高校を選ぶために外せないチェックポイントをご紹介します。

ここをチェック!自分に合った高校を選ぶための5つのポイント

自分に合った高校を選ぶためには、偏差値や通学時間だけを見て決めるべきではありません。のびのびと充実したスクールライフを送れるように、そして将来につなげられるような高校選びをするためのポイントを、5つご紹介していきます。

1. 教育方針・校風

教育方針とは、それぞれの学校が考える「教育はこうあることが望ましい」という姿と、その理想を実現するための仕組みのことです。具体的には、次のようなものがあります。

男子校・女子校・共学校

男女別学のメリットとしては、異性の目を気にせず気兼ねなく過ごせることが挙げられます。一方、共学は、公立中学校と雰囲気が似ており、なじみやすいのが特徴です。
いずれも、「なぜこの高校は男女別学・共学なのか」という経緯までチェックしておくと良いでしょう。

中高一貫校

中高一貫校であるのは学校ごとに理由があるため、併せて調べておくと、よりその学校を深く知ることができます。
また、一貫校のなかでも、中学から入学している生徒と高校から入学した生徒が混合のクラスになるかどうかで、高校での過ごし方が変わってきます。

宗教系

宗教系の学校とはいえ、信仰を強制することはありません。
ただし、宗教の授業や礼拝の時間など、一般的な学校とは少し違う特徴もあります。その雰囲気は自分に合っているか、宗教の授業や礼拝があっても違和感がないかといったことを考えておきましょう。

大学付属校

後述する、大学への進路とも関係する要素です。
系列大学にどのくらいの人が進学しているか、予めチェックしておくといいかもしれません。

2.校則

服装や髪形などが厳しく決まっているか、生徒の自主性を重んじるかといった校則は、毎日の高校生活に大きく関係する要素です。

3.雰囲気

高校が打ち出している教育方針や校風とは別に、「なんとなく」感じる雰囲気もとても重要なポイントです。先輩たちや先生、校舎の雰囲気が合うか合わないかで、高校での過ごしやすさが変わってきます。自分がそのなかに溶け込んでいる様子を想像できるか、一度想像してみましょう。

4. 学科・コース

学科・コースは、毎日受ける授業が楽しいか・苦痛でないかという点はもちろん、将来のキャリアプランにも関わります。主な学科は次の3つです。

普通科

国語・数学・英語・理科・社会の主要5教科を中心として幅広く学ぶことで、さまざまな可能性を模索できる学科です。なかには、数学・理科の学習に重点を置いた理数コース、英語学習に重点を置いた英語コース、有名大学への進学を目指す特進コースなどを設置している高校もあります。

専門学科

工業・商業・農業など、将来スペシャリストになるために必要となる専門的知識・技術の基礎を身につけることを目的とした学科です。卒業後の進学先や、将来の職業に直結する内容を学べます。また、就職に有利な資格を取れるケースも多くあります。

総合学科

普通科・専門学科の科目を含めた幅広い選択科目のなかから、生徒が自分で選択して学べる学科です。しっかりと自分を管理する力が求められますが、主体性があれば、興味や関心、将来の目標に合った学習ができます。

通信制高校という手段も

学科やコースだけでなく、高校の種類まで視野に入れれば、通信制高校という選択肢もあります。通信制高校は、自宅学習を中心して卒業を目指す高校の種類です。週1本程度のレポート提出と年数回のスクーリング、年1~2回の単位認定試験を経て、高卒資格を取得できます。不登校や引きこもりの経験があったり、病気や体調不良に悩まされていたり、スポーツ活動・芸能活動が忙しかったり、仕事をしていたりして、なかなか全日制や定時制の高校に通うのが難しい場合にも、自分のペースで学習できるのが特徴です。

5. 進路状況

卒業生の進路状況は、高校の雰囲気とも大きく関わるポイントです。大学に進学している卒業生が多い高校には進学希望者が、就職する卒業生が多い高校には就職希望者が多く入学してきます。例えば、自分は卒業後に就職を希望しているのに、周りの生徒の大半が大学進学を目指しているという状況だと、モチベーションを保つのが大変で、ときには孤独を感じることもあるでしょう。

高校での過ごしやすさ・学習しやすさの面から、進路状況のチェックは大切です。高卒資格を取得していれば、大学進学という道が開けます。さらに、求人数も増えるので、就職活動でも有利になります。通信制高校でも、全日制高校とまったく同じ高卒資格を取得できますので、さまざまな事情で「高校進学は難しいかな」と思っている人も、諦めずに検討してみてください。

 

高校生活を通じてどんな自分になりたい?将来像を描いて高校を選ぶことが大切


 
はじめにも書いたように、どのような高校でどう過ごすかは、人生を大きく左右します。
学科やコース、卒業生の進路状況は、卒業後の生き方に直接関わる要素です。また、校風・教育方針や雰囲気などは、人格形成にさまざまな影響をおよぼします。

高校を選ぶ際には、将来自分はどのようになりたいのか、その高校に行くことで理想の自分に近づけるのかを考えることが大切です。

高校の説明会に参加しよう!学校説明会や行事もおすすめ

ホームページやパンフレットを見たり、知り合いから話を聞いたりして気になった高校があったら、ぜひその高校の説明会に参加してみましょう。
直接先生から話を聞くことで、より詳しくその学校を知ることができます。
また、校舎で説明会が行われる場合には、学校見学会とセットになっていることが一般的です。説明会と併せて、先ほどご紹介したポイントをチェックしていきましょう。

より高校生活を身近に体験できる学校説明会もおすすめです。
模擬授業を受けられたり、部活体験ができたりするなど、生徒と関わる機会も豊富に用意されています。

そのほか、体育祭・文化祭などの行事に参加して、生徒や先生の素顔を垣間見てみるのもいいでしょう。特に「雰囲気」の面をリアルに感じ取れるはずです。