「子どもが毎朝トイレにこもっている」
「頻繁に腹痛を訴えて学校に行けないことがある」
など、お腹を痛がるお子さんを持つ保護者の方は、心配が尽きないでしょう。
学校に休みの連絡を入れて、しばらくして症状が和らぐ姿を見てしまうと、「仮病なのでは?」と疑ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、お子さんが「お腹が痛い」と訴える背景には何かしら原因があると考えられます。
今回は、お子さんがお腹が痛いといって学校を休みたがる原因と対処法を解説します。
対応に困っている保護者の方は、参考にしてみてください。
お腹が痛くて学校を休みがちな我が子、気になる2つの原因
学校へ行こうとするとお腹が痛いと訴える子どもを持つ保護者の方は、何が原因なのかわからず不安に感じることが多いでしょう。
お腹が痛くて学校を休みがちな場合、主に2つの原因が考えられます。
過敏性腸症候群などの慢性的な疾患
腹痛を繰り返す慢性的な疾患は、いくつかあります。
なかでも代表的なのが、過敏性腸症候群(IBS)です。
過敏性腸症候群は、お腹の痛みや不調があって、便秘や下痢を数ヵ月以上にわたって繰り返します。
大腸には腫瘍や炎症といった異常がないのも大きな特徴です。
子どもの過敏性腸症候群は、以下のようなタイプに分けられます。
- ●腹痛型:起きたときに腹痛が多く、午後にはおさまる
- ●便秘型:下剤を使わないと便意が起こらない、便意があっても排便できない
- ●下痢型:起きたときに下痢をしたり、お腹の不快感が強く現れたりする
- ●ガス型:お腹の張りや鳴り、おならが多い
お子さんが朝起きたとき腹痛を訴えてトイレにこもったり、学校で何度もトイレに行ったりする状態が何ヵ月も続くのであれば、過敏性腸症候群かもしれません。
原因はさまざまありますが、学校や家で受けるストレスが関係していることもあるようです。
過敏性腸症候群以外にも慢性的に腹痛を引き起こす疾患があるため、医師の診断を受けるまでは断定できません。
お子さんに繰り返す腹痛がある場合は、すぐに医療機関を受診して、適切な診断と治療を受けることが大切です。
参考:【ご家族の方へ】過敏性腸症候群と診断された方へ|鹿児島中央駅西口消化器内科・胃大腸内視鏡クリニック
ストレスによる心因性の症状
ストレスにさらされると、自律神経のバランスが乱れて消化器官の動きが鈍くなったり、消化液の分泌量が少なくなったりすることがあります。
その結果、腹痛が生じる場合があるのです。
学校生活で慢性的にストレスにさらされている子どもには、腹痛だけではなく、発熱や頭痛、吐き気などの身体症状が現れることもあります。
腹痛が心因性の症状であれば、原因を取り除くことで改善する場合がありますが、そうではないケースも多いです。
そのため、医療機関を受診したうえで適切な診断と治療を受ける必要があります。
参考:教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応|文部科学省
お腹が痛くて学校を休みがちな我が子にできること
お子さんのお腹の痛みを和らげるために保護者の方ができることは、大きく分けて次の3つです。
参考:【ご家族の方へ】過敏性腸症候群と診断された方へ|鹿児島中央駅西口消化器内科・胃大腸内視鏡クリニック
参考:教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応|文部科学省
医療機関を受診して適切な診断と治療を受ける
お子さんが頻繁に「お腹が痛い」と訴える場合、まずは医療機関を受診して原因を特定することが大切です。
例えば、過敏性腸症候群は、ほかの病気の可能性を除外することで診断されるため、医師による適切な検査が必要になります。
診断が確定すれば、症状に応じた薬物療法や生活指導を受けることが可能です。
医療機関を受診した結果、ストレスによる心因性の症状だと診断された場合は、医師と相談のうえで心療内科やカウンセリングの受診を検討するといったこともできるでしょう。
このように診断名がつくことで、保護者も「病気である」と納得でき、子どもへの接し方を考えるきっかけになります。
食生活の改善をサポートする
過敏性腸症候群の場合、食事や睡眠、心理・社会的ストレスなどが原因になることが知られています。
このなかで、保護者の方にとってサポートしやすいのが食事です。
規則正しい時間に食事を摂ることを心がけ、暴飲暴食を避けるよう促しましょう。
特に、カフェインや唐辛子などの刺激物は避けることが大切です。
下痢型は乳製品や冷たいもの、脂肪分の多い食事を控える、便秘型は食物繊維を意識した食事を摂るなど、タイプによって気を付けるポイントが違います。
医師や管理栄養士の指導を受けながら、食事の内容を調整してみましょう。
心因性の腹痛の場合でも、規則正しい食生活はストレスの軽減や自律神経のバランスを整える効果にもつながるため重要です。
食生活の改善だけで症状が消えるわけではありませんが、薬物療法や心理的サポートとあわせて取り組むことで、症状の安定につながるでしょう。
生活習慣の改善をサポートする
過敏性腸症候群の場合、十分な睡眠時間を確保し、規則正しい生活リズムを整えることも重要です。
朝は余裕をもって起きるようにし、朝食後に排便するのが理想的です。
心因性の腹痛ならストレスが主な原因となるため、ストレスを軽減する方法も考えましょう。
例えば、適度な運動やリラクゼーション、趣味の時間を持つなど、心身をリラックスさせる習慣をつけるのが効果的です。
また、学校や家庭で受けているストレスの要因を特定し、可能な範囲で調整することも考えてみてください。
長期的に見て、生活習慣の改善は症状の安定や再発予防につながるため、医師の指導のもとで継続的にサポートしましょう。
「お腹が痛い」を繰り返す我が子に対する親の不安と対処法
腹痛の原因を理解できても、症状がよくならないと保護者の方も不安になるはずです。
その場合、「仮病かも」と疑ってしまうなど、子どもにとってよくない行動をとってしまうことがあります。
そこで、ここからは保護者の方向けの対処法を解説します。
参考:子供の心のケアのために|文部科学省
参考:学校における子供の心のケア|文部科学省
仮病かもしれないと疑ってしまう
子どもが学校へ行くタイミングでお腹が痛いと訴えたら、休ませる保護者の方も多いでしょう。
しばらくすると症状が落ち着いて元気そうに見えるため、仮病を疑ってしまうことがあります。
過敏性腸症候群や心因性の腹痛で学校がストレス要因となっている場合、自宅では症状が軽減することも珍しくありません。
本人は本当に痛みを感じているので、仮病ではないことを心に留めておくことが大切です。
どうしても疑ってしまう場合は、医療機関を受診して診断を受け、医師の指示を仰ぎましょう。
診断がつけば保護者も納得でき、子どもの訴えを受け止められるようになります。
不登校になったらどうしようと登校を促してしまう
お腹が痛いと訴える子どもに対して、不登校になることをおそれて無理に登校を促してしまう保護者もいます。
しかし、無理な登校は症状を悪化させ、かえって学校への拒否感を強める場合があります。
そのため、子どもの状態や体調に合わせて登校を調整することが大切です。
医療機関を受診して適切な治療を受け、医師と相談しながら登校の可否や頻度を判断しましょう。
いつ治るのか見えずどうすればよいかわからない
お腹が痛い状態がいつまで続くのかが見えないと、保護者はどう対応すればいいのかわからず、不安を感じやすいです。
原因が何であれ、焦って無理をさせることは逆効果になるため、子どものペースを尊重することを優先しましょう。
とはいえ、保護者の方が不安を抱えたままでは、余裕をもってお子さんと接することができません。
一人で抱え込まず、医師やスクールカウンセラーなどの専門家に相談しながら、子どもを支えていくことが大切です。
ほかにも、地域の精神保健福祉センターや保健所の相談窓口を利用できます。
見通しが立たなくても、適切なサポートを受けながら対応していけば、子どもの回復を支えられるでしょう。
「お腹が痛い」を繰り返す我が子、学校を休ませていいの?
お腹が痛いと訴える子どもを学校に行かせるべきか、休ませるべきか、悩むことが多いはずです。
お子さんの体調が悪いときは、休ませることを優先したほうがよいでしょう。
学校を休ませることに対して罪悪感をもつ必要はないので、お子さんの回復を最優先に考えてみてください。
ただし、休ませる期間が長期化する場合は、医療機関や学校と連携して今後の対応を検討していく必要があります。
参考:子供の心のケアのために|文部科学省
参考:学校における子供の心のケア|文部科学省
「お腹が痛い」我が子、学校を休ませたあとはどうする?
学校を休ませたあと、子どもが元気に過ごしていると「やっぱり仮病?」と疑ってしまう場合もあるでしょう。
しかし、大切なのは「仮病かどうか」よりも、学校を休ませたあとどう過ごさせるかです。
ここでは、3つの視点から休み中の過ごし方を紹介します。
参考:子供の心のケアのために|文部科学省
参考:学校における子供の心のケア|文部科学省
まずは心身を回復させよう
お子さんがお腹が痛くて学校を休んだ日は、無理に何かをさせようとせず、まずは心身の回復を優先することが大切です。
ストレスのサインに気付き、早期に対応することによって重症化を防げます。
以下のような過ごし方を促して、リラックスできるようサポートしましょう。
- ●睡眠をしっかりとる
- ●好きなことをする
- ●家族と穏やかに過ごす
お子さんの体調が悪いときは、学習や生活リズムについて厳しく言わず、安心して休める雰囲気を作ることを優先してみてください。
すでに不登校傾向があるお子さんの場合、段階によって必要なサポートが異なります。
お子さんの症状を悪化させないためにも、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:不登校からの回復にはどんな段階がある?子どものためにできることを紹介|通信高校生ブログ|明聖高等学校
エネルギーが戻ってから家での過ごし方を考えよう
お子さんの腹痛が原因で長期的に学校を休む場合は、エネルギーが戻ってから家での過ごし方を整えていくのがよいでしょう。
子ども自身が「何かをしたい」と思えるようになることが、エネルギーの回復サインです。
体調が少しよくなってきたら、家での過ごし方を一緒に考えてみてください。
無理のない範囲で生活リズムを整えたり、家での手伝いや勉強を始めたりと、できることから少しずつ取り組みましょう。
保護者は、お子さんにあれこれ強制せず、提案するスタイルが効果的です。
次のステップも考えてみよう
体調が改善し、家でも穏やかに過ごせるようになったら、学校と今後について相談します。
担任や養護教諭に子どもの現状を伝え、無理のない登校方法を一緒に考えてもらいましょう。
例えば「午後からの登校」や「週に数日の登校」、「保健室登校」など、段階的に学校で過ごせるような方法を探ります。
このとき医師の診断書があると、学校に配慮を求めやすくなるので、活用してみてください。
お腹が痛いから学校に行けない子が安心して過ごせる通信制高校とは
お腹が痛くて毎日の通学が難しいのであれば、高校進学時や高校在学中の選択肢として通信制高校を検討してみましょう。
通信制高校とは、オンライン授業や自宅学習を中心に学習を進め、高校卒業資格の取得を目指す高校です。
全日制高校とは違って、毎日決まった時間に通学する必要がないため、体調に合わせて柔軟に学習を進められます。
例えば、千葉県に本校を置く通信制高校の明聖高校の場合、WEBコースは年間4日程度の登校で済みます。
自分の好きなタイミングでオンライン授業を受けられるため、自分のペースで学ぶことが可能です。
安心して過ごせる自宅で高校生活を送れるなら、腹痛に悩まされやすいお子さんでもストレスなく学習を継続できるでしょう。
興味があれば、まず学校説明会・相談会に足を運んでみてください。
以下の記事では、病気がちの人でも通信制高校で頑張れることを紹介しているので、あわせてご覧ください。
関連記事:病気がちでも治療中でも大丈夫。通信制高校で無理なく卒業を目指そう|通信高校生ブログ|明聖高等学校
まとめ
朝になるとお腹が痛いと訴えるお子さんは、過敏性腸症候群や心身症の可能性があります。
まずは、医療機関を受診して原因を突き止めることが大切です。
毎日のことだと、保護者の方はつい仮病を疑ってしまうかもしれませんが、お子さんにとっては痛みをともなう深刻な問題です。
症状があるうちは無理をさせず、学校を休ませながら対応を考えていきましょう。
症状が長引き、高校生活に支障が出るのであれば、通信制高校も選択肢のひとつとして考えてみてください。
ほとんどの時間を自宅で過ごして高校卒業資格の取得を目指せる通信制高校なら、腹痛と付き合いながらストレスなく高校生活を送れるはずです。
参考URL:
教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応|文部科学省
子供の心のケアのために|文部科学省
学校における子供の心のケア|文部科学省
【ご家族の方へ】過敏性腸症候群と診断された方へ|鹿児島中央駅西口消化器内科・胃大腸内視鏡クリニック
学校説明会・相談会|明聖高等学校
WEBコース|明聖高等学校
不登校からの回復にはどんな段階がある?子どものためにできることを紹介|通信高校生ブログ|明聖高等学校
病気がちでも治療中でも大丈夫。通信制高校で無理なく卒業を目指そう|通信高校生ブログ|明聖高等学校

明聖高等学校は、千葉・中野にキャンパスを構える通信制高校です。全日コース・全日ITコース・通信コース・WEBコースに分かれており、一人ひとりに合わせた高校生活を過ごすことができます。

















