中学生のなりたい職業で人気なのがゲームクリエイターやITエンジニア・プログラマーです。プログラミング教育必修化の流れからもわかるように、今や仕事とITは切り離せない関係になってきました。今回はITを学べる高校や、ITを学んだあとの進路についてご紹介します。
ITスキルを活かせる職業は?
サーバーエンジニア・ネットワークエンジニア
サーバーとは、ユーザーの要求に対して特定の機能を提供するコンピュータやプログラムのことです。サーバーエンジニアはこれらの構築・管理・保守をおこないます。
一方、複数のコンピュータや電子機器をつなぐネットワーク環境を設計から保守までおこなうのがネットワークエンジニアです。ネットワークエンジニアはネットワークを構築し、管理・保守します。
データベースエンジニア
データベースとは、大量のデータを管理、運用するために構築するシステムです。データベースはユーザーのニーズに合わせて設計します。また、データベースを正常な状態で運用するため、管理・保守作業も必要です。データ流出を防止するためのセキュリティ設計などをおこなう場合もあります。
セキュリティエンジニア
ネットワークの脆弱性を改善したり、サイバー攻撃に備えたりするのがセキュリティエンジニアの仕事です。外部の不正アクセス防止をおこなうだけでなく、内部の情報漏洩対策なども手がけます。
ゲームクリエイター
ゲームソフトやゲームアプリを制作・開発する職業です。1つのゲームを作るためにさまざまな職種の人が関わっていますが、ゲームプログラマーは実際にプログラミングを組むことで、ゲームを動かす工程に携わることができます。
ITストラテジスト
ITストラテジストは国家資格の1つであり、経営レベルでIT戦略を考える職業です。ITを活かした事業計画や事業戦略の立案などをおこないます。システムを開発する初期の段階に関わります。
ITコンサルタント
ITを使って企業が抱える課題を解決する職業です。経営者から業務内容や経営戦略、実際の業務の流れなどをヒアリングし、課題解決のために提案をおこないます。提案が採用された場合、ITコンサルタント自身がプロジェクトを統括し、課題の解決にあたります。
プロジェクトマネージャー
システムを開発するプロジェクトチームを作る際に、予算やスケジュール、開発メンバーを決定し、プロジェクトを統括する役職です。エンジニアではないので仕事のイメージが付きにくいかもしれませんが、ITスキルがなければできない業務です。システム開発計画の策定から完成したシステムの納品までを請け負います。納品後は運用担当者に引き継がれます。
高校に通いながらITを学ぶには
商業高校や工業高校に通う
商業高校ではビジネスや会計に役立つITスキルを中心に学べます。一方、工業高校の情報科ではコンピュータやシステムの仕組みを中心に学習します。「情報技術科」や「情報処理科」では、より専門的な内容を学ぶことができます。
また、商業高校や工業高校は資格取得に力を入れており、「情報技術検定」「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」「ITパスポート試験」などの資格取得を目指せます。
IT系コースのある通信制高校に通う
通信制高校のなかにもITを学べる高校があります。高校によって学べる内容が変わってくるため、興味がある場合は資料請求をしてみるとよいでしょう。通信制高校を選ぶメリットは、全日制の高校に比べて自分のペースで学習しやすい点です。
普通科高校に通いながら独学する
普通高校でIT教育やプログラミングに力を入れているところは、現状では多くありません。一般的な高校で習える内容は、文書作成や表計算、プレゼンテーションのやり方などです。そのため、プログラミングといったより専門的な内容を知りたい場合は独学するか、塾やオンラインスクールなどで勉強することになります。
ただし、国はプログラミング教育の必修化を進めており、今後は普通科高校に通いながらプログラミング教育を受けられるようになります。
2022年度から高校のプログラミング教育が必修化
必修科目の情報Ⅰと選択科目の情報Ⅱがカリキュラムに追加
小学校、中学校に続き、高校でも2022年度からプログラミング教育が必修化されます。追加されるのは必修科目である「情報Ⅰ」と、選択科目である「情報Ⅱ」です。
今までは、選択した授業によってはプログラミングに触れることがほとんどありませんでした。今後はどの高校でも「情報Ⅰ」でプログラミングを学習できるようになります。
高校を選ぶ際はカリキュラムを比較してみよう
ただし、現時点では高校によってIT教育に差があるため、2022年度以降も「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」以外で学習できるITスキルには、ある程度違いが出ると予想できます。
2021年3月現在では、以下のようなIT教育がおこなわれています。必修化にともなってカリキュラムに変更点が出てくる可能性があるため、参考程度にご覧ください。
普通科高校
教科「情報」のうち、「社会と情報」か「情報の科学」のどちらかを履修します。「社会と情報」ではプログラミングを学習しませんが、現状は約8割の生徒がこちらの科目を履修しているようです。現在でも「社会と情報」を選択すれば、プログラミングを学べます。
商業高校
商業高校の専門科目には、「ビジネス情報」「電子商取引」「プログラミング」などがあります。文書作成、表計算、プレゼンテーションなどの方法を学ぶほか、Webページ制作や動画のコンテンツ制作も学習できます。
工業高校
工業高校の専門科目では、「情報技術基礎」「通信技術」「電子情報技術」「プログラミング技術」などの科目が設けられています。技術的な仕組みを中心に学ぶのが特徴です。
※詳しくはこちらのページもご覧ください。
高校で身に付けられるITスキル・PCスキルはどのくらい?最先端のICT教育を行う学校も!
2022年度のプログラミング教育必修化にともない、今後、各高校のカリキュラムに変更があった場合は公開されていくでしょう。ITを学びたいと考えている人は、それぞれのカリキュラムを比較することで、自分に合った高校を探してみてください。
専門的なスキルを学べる明聖高校の全日ITコースをご紹介!
明聖高校の全日ITコースでは、週5日登校でしっかりITスキルを学べます。基礎から勉強できますので、入学時にITの知識がない人でも問題ありません。WordやExcel、Power Pointなど、Microsoft Officeの基本的なソフトも扱えるようになります。
また、業界で活躍中のプロ講師陣がそろっており、ゲーム制作やロボット実習などを通して楽しみながらプログラミングを学べるカリキュラムを用意しています。2、3年次にはAI(人工知能)、映像、デザインなど、より専門的な授業も受けられます。
※詳しくはこちらのページもご覧ください。
明聖高等学校 本校 全日ITコース
まとめ
2022年度には高校でのプログラミング教育が始まるため、どの高校でもある程度はITを学ぶことができます。
しかし、工業高校や商業高校、通信制高校などのITに特化しているコースであれば、さらに専門的な内容や実践的なスキルを身に付けられます。
「将来はITに深く関わる分野で働きたい」という人は、ITに強い高校を探してみるとよいでしょう。
明聖高等学校は、千葉・中野にキャンパスを構える通信制高校です。全日コース・全日ITコース・通信コース・WEBコースに分かれており、一人ひとりに合わせた高校生活を過ごすことができます。