4月に高校1年生になるみなさんは、新たな学校生活に期待をもちつつも、友達ができるかどうか不安に思っているのではないでしょうか。最近では、入学前にSNSで友達を作る人も多いため、出遅れたらどうしようと心配になりますよね。
本記事では、高校生向けに友達の作り方と失敗しないポイントを解説します。友達づくりの準備を整えて、新学期を迎えましょう。

1. 高校生に友達は必要?

高校生に友達が必要かどうかは、人によって異なります。一人でいるのが好きという人もいるでしょう。

ただし、友達がいると学校生活がより楽しくなるといえます。

NHK放送文化研究所が2022年に実施した「中学生・高校生の生活と意識調査」によると、人数に差はあれど98%の高校生に友達がいることがわかります。

出典:NHK放送文化研究所「中学生・高校生の生活と意識調査」

 

また、同調査の「学校で一番楽しいこと」という問いに対して「友達と話したり一緒に何かしたりすること」と回答した高校生が75.4%と、5つの選択肢のうちもっとも高い割合です。

出典:NHK放送文化研究所「中学生・高校生の生活と意識調査」生徒調査 集計結果の年次推移

 

2つの調査結果から、高校生のほとんどに友達がいて、その友達と過ごすことが学校生活で一番の楽しみだとわかります。

もちろん、勉強や部活動が一番楽しい人もいるでしょう。しかし、友達がいれば、より一層楽しくなる可能性があります。

2. 高校生の友達の作り方・声のかけ方のコツ

高校生の友達作りで一番ハードルが高い場面は、ファーストコンタクト(最初の接触)です。いつ、だれに声をかければよいのかわからず、ドキドキしてしまう人も多いでしょう。

ここでは、声のかけ方のコツを3つ紹介します。まずは自分から声をかけなければはじまりません。その部分は、勇気をだして頑張ってみてください。

2.1. 笑顔であいさつをしよう

教室に入るときや帰るとき、クラスメイトには友達かどうか関係なく笑顔であいさつをしておきましょう。これは、話しかけやすい雰囲気にもつながります。

あいさつをしたときに、相手の反応を見て、話しかけやすそうな人を探してみてください。笑顔であいさつを返してくれる人は、相手も好印象を持ってくれているはずです。

2.2. 近くの席の人に話しかけてみよう

入学式やオリエンテーションなどでは、出席番号や席が近くの人に話しかけるのがコツです。前後・左右の人に話しかけてみて、様子をうかがってみましょう。

話す内容がない、話題に困るといった人は、次章を参考にしてみてください。

2.3. 一人の人に声をかけてみよう

すでにできあがっているグループや知り合い同士など、話しかけにくい雰囲気がある場合は、一人の人を探して話しかけてみてください。

コミュニケーションが苦手な人には、特におすすめです。一人の人も、あなたと同じように友達が欲しいと思っているはずです。同じ気持ちの人がいれば、お互いに心強いでしょう。

3. 友達作りがうまくいく!高校生におすすめの話題

友達作りでは自分から話しかけることが大切ですが、相手のことがよくわからないうちは、話題に困りますよね。そこで、高校生におすすめの話題を5つのカテゴリに分けて紹介します。

3.1. 出身中学校の話をしてみよう

「わたしは〇〇中だけど、あなたはどこ?」というように、出身中学校の話をしてみます。

もし、相手の中学校に知っている人がいれば、その人を話題に出してみるとよいでしょう。ただし、悪口にならないように注意してください。

3.2. 部活動の話をしてみよう

以下のように、中学校のときにやっていた部活動や、高校でやってみたい部活動の話も話題になります。

  • ● 「わたしは〇〇部だったけど、あなたはなにかやってた?」
  • ● 「高校で入る予定の部活ある?」

もしかすると、共通の話題が見つかるかもしれません。違う部活の場合も、相手のことを知れるため、次から話しかけやすくなります。

3.3. 相手の持ち物について質問しよう

以下のように、相手のカバンについているキーホルダーやスマートフォンなどの持ち物について質問をしたり話しかけたりする方法もあります。

  • ● 「そのキーホルダーかわいいね!どこで買ったの?」
  • ● 「そのブランドいいよね、わたしももってるよ」

もし、自分が持っているものと同じものや、興味深いものがあれば、話題に出してみるとよいでしょう。

3.4. 勉強や授業の話をしてみよう

オリエンテーションが終わったタイミングなら、勉強や授業の話も話題になります。

  • ● 「数学難しそうだね、得意?」
  • ● 「あの先生優しそうだったね!」

席が近い人と少しずつコミュニケーションをとることで、一歩ずつ関係を築くことが可能です。

3.5. 音楽やマンガなど流行に触れてみよう

音楽やマンガ、アニメなど、流行の話題に触れて、相手の趣味や興味をうかがう方法もあります。

  • ● 「好きなTikToker(ティックトッカー)はいる?わたしはこの人が好き」
  • ● 「音楽はなにを聴くの?」

共通点が見つかったあとは掘り下げていくと、少しずつ仲良くなれるはずです。ただし、ファーストコンタクトで突っ込みすぎると、相手に引かれることもあるため、少しずつ距離を縮めましょう。

4. 高校生で友達作りのきっかけにできること

クラスメイトで友達になれそうな人がいない、またはもっと友達を増やしたい人は、次の3つの方法がおすすめです。

4.1. 部活や同好会に入ろう

部活や同好会に入れば、自然と共通の話題ができるため、友達ができやすくなります。

例えば、野球部に入ったのであれば、好きな野球チームの話だけでも十分に盛り上がるはずです。思い切って未経験の部活に入って、いろいろ教えてもらう方法もあります。

4.2. 塾や習い事をはじめよう

もし、学校で友達ができなくても、塾や習い事をはじめれば、他校の友達を作ることが可能です。

最近はSNSをはじめ、オンラインで友達と関わる機会も多いため、他校の友達でも同じ学校の人と変わらない交流ができます。

4.3. SNSを活用しよう

SNSを活用すると、違うクラスや他校の友達ができやすくなります。

ただし、相手が本当に高校生かどうかは、実際のところわかりません。そのため、必要以上に自分の個人情報を教えず、少しずつ仲良くなりましょう。

5. 高校生の友達作りで失敗しないポイント

高校生が友達作りで失敗しないためには、次の4つのポイントに気を付けることが大切です。「話しかけなきゃ!」と思うあまり、距離を詰めすぎると失敗することがあるため、少しずつ交流することを心がけましょう。

5.1. ありのままの自分で関われる人を見つけよう

NHK放送文化研究所が2022年に実施した「中学生・高校生の生活と意識調査」によると、「キャラ変をするか」という問いに対して「あまりない」「まったくない」と回答した高校生の合計が、54.1%と半数以上の割合です。

出典:NHK放送文化研究所「中学生・高校生の生活と意識調査」生徒調査 集計結果の年次推移

 

この結果から、ありのままの自分で友達と交流している人が多いことがわかります。

つまり、友達を作りたいからといって、相手に話を合わせたりキャラを作ったりせずに、ありのままの自分と合う人を探すことが大切です。

キャラ変をすると、八方美人に見られたり、ストレスが溜まったりとデメリットも多いため、なるべく自然体で関われる人を見つけましょう。

5.2. 話しかけやすい雰囲気をつくろう

話しかけやすい雰囲気を作ると、相手から話しかけてもらえるようになります。大切なのは「笑顔」です。

笑顔を意識して、だれとでも明るい雰囲気で接するように心がけるとよいでしょう。

鏡を見て少し口角を上げてみたり、前髪で目が隠れないようにしたり、相手にどう見られているかをチェックしてみてください。自分が話しかけやすいかどうかを客観的に見つめ直し、変わる努力も大切です。

5.3. 相手を尊重しよう

相手と交流する際は、尊重や思いやりが大切です。

せっかく相手が楽しく話しているのにネガティブなことをいうと、空気が悪くなったりしらけたりします。相手に無理に合わせる必要はありませんが、否定や批判も必要ありません。

例えば、相手の考えに共感できなくても、ひとこと「そう思うんだね」と理解を示すだけでも違います。また、イジリのように相手がされて嫌かもしれないことはしないなど、適切な距離感を保ちましょう。

5.4. 自分の話ばかりしないように気をつけよう

自分から話しかけなければならないと思うあまり、自分の話ばかりにならないように気をつけましょう。

話を聞くばかりになると、相手はつまらないと感じることがあります。また、自分の話は聞いてもらえないんだと思われてしまう原因にもなりかねません。

適度に質問したり「あなたの話も聞きたい」と振ったりして、相手の話を聞くことが大切です。

6. 高校の友達作りで出遅れて学校に行くのが不安な人へ

高校で出遅れてしまい、友達ができないために学校に行きにくくなってしまうこともあります。

もし、やり直したいと思うのであれば、通信制高校という選択肢も考えてみてください。

通信制高校は、オンライン授業や自宅学習を通じて高校卒業資格に必要な単位を修得できる高校です。

全日制高校と比較して登校日数が少ないカリキュラムが多いため、「友達はできないのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、通信制高校でも友達を作ることが可能です。

例えば、明聖高校のWEBコースは、年間登校日数が3~4日程度ですが、サイバー学習国というオンラインで毎日同級生とコミュニケーションをとれます。アバターを着てチャットで関われば、話すのが苦手な人も楽しく交流できるはずです。

また、全日制コースは、全日制高校と変わらない環境で学べるため、対面で友達を作りたい人におすすめです。

このように、通信制高校なら、自分に合った形で友達と関われます。もし、今の高校で友達ができずに悩んでいるのであれば、環境を変えることも考えてみてください。