近年では、テレビに限らずYouTubeなどの動画配信サイトなどが人気を集めており、動画が重宝される時代になっています。中高生の皆さんのなかには、動画クリエイターという仕事に興味を持つ人も少なくないのではないでしょうか。
今回は、動画クリエイターが普段どのような仕事をおこなっているのか、また必要なスキルや勉強方法についてご紹介します。

「動画クリエイター」とは

動画クリエイター(映像クリエイター、動画制作者)とは、動画・映像を制作する人全般を指す言葉です。動画クリエイターの活躍の場は、TVCMやアーティストのPVの制作、動画配信サイトであるYouTubeやTikTokなどがあります。

動画クリエイターとして活動する方法は、企業に勤める方法とフリーランスとして働く方法の2種類があります。

専門職の動画クリエイターとは

1つ目の働き方は、専門職として動画制作専門の企業に勤めるという働き方です。企業によって仕事内容は異なりますが、おおむね下記の流れで業務をおこなうのが一般的です。

例:クライアントから発注を受けて動画制作をおこなう場合

  • 1.クライアントや広告会社と打ち合わせをし、契約を締結する。
  • 2.ミーティングでクライアントのニーズを把握する。
  • 3.企画を作り、内容を固める。
  • 4.シナリオを作成し、クライアントの合意を得る。
  • 5.シナリオに沿って動画の撮影をおこなう。
  • 6.編集やナレーションの収録をおこなう。
  • 7.クライアントのチェックを受け、必要があれば修正をおこなう。
  • 8.完成品を納入する。

フリーランスの動画クリエイターとは

フリーランスは企業に属さず、専門職としての動画クリエイターの業務をひとりで、もしくは共同作業者とともにおこなう働き方です。フリーランスの場合は、動画関連業務だけではなく、営業活動や会計業務などの事務作業もすべて自分たちでおこなわなければなりません。

動画クリエイターの将来性は?

動画クリエイターの将来性は当面、安定するものと見込まれています。その理由は、動画制作に充分な需要があるためです。近年では動画視聴が可能なSNSが流行し、広告でも静止画から動画への置き換えが進んでいます。
また、多くの企業が広告をはじめ、販売促進や株主総会などでも積極的に動画コンテンツを活用しています。このように、動画制作の仕事は幅広いため、長く仕事を続けられるでしょう。

動画クリエイターはどんな人に向いている?

では、動画クリエイターはどのような人に向いている職業なのでしょうか。

クリエイティブでモノづくりが好き

芸術作品に関心があり、作品を生み出すことが好きな人であれば、動画クリエイターに向いているといえます。自身の芸術性やモノづくりへの熱意を作品に注ぎこめば、多くの人を魅了する動画を制作できるかもしれません。

映像作品が好き

映画やアニメ、PVといった映像作品を見ることが好きで、審美眼が養われているのであれば、より厳しい目で自分の動画をブラッシュアップできるでしょう。好きなことを仕事にできれば、仕事へのモチベーションも維持しやすく、長く続けやすくなります。

新しいものを作る・学ぶ意欲がある

多くの視聴者に動画を見てもらうためには、独自性に富み、視聴する人の関心を惹くような動画を制作することが必要です。撮影方法や編集、ユニークなテーマなど、常にトレンドを研究し、学ぶ意欲があれば、動画クリエイターとして長く活動できるでしょう。

コツコツ継続できる

特に動画共有サイトで配信する場合、動画をコンスタントに公開し続けることが求められます。動画の再生回数が少なくても、公開し続ければリピーターとなる視聴者が増加し、全体の再生回数の増加につながるケースも少なくありません。たとえ成果がすぐに見えない状況だとしても、コツコツ継続できる力も必要なスキルの一つです。

動画クリエイターに関連する役職や職業とは

続いて、動画クリエイターと関連する役職や職業をご紹介します。

プロデューサー

プロデューサーは、動画制作における責任者です。企画の立案やクライアントとの交渉、ディレクターとの連携、キャスティングなど多様な業務を担います。

ディレクター

ディレクターは、動画制作現場の指揮統括をおこなう人です。編集作業の監督や、品質管理、また制作チームの統括といったさまざまな業務を担当します。

カメラマン

カメラマンは実際に動画を撮る人です。映像作品によって撮影のポイントは異なるため、映像に関する高度な技術と経験が必要となります。

エディター

エディターは動画を編集する人です。映像素材をつなぎ合わせ、タイトルやテロップ、ナレーションなどを組み込んで、完成品に仕上げます。

CGクリエイター

CGクリエイターは、CGの動画を制作する人です。CG動画の手法としては、従来の手書きアニメーションに近い2Dと、立体的なモデルを利用する3Dがあります。

動画クリエイターになるためにはどんな勉強をすればいい?

動画クリエイターになるためには、基本的にパソコンやスマートフォン、撮影用カメラ、動画編集ソフトなどのスキルが必要です。撮影や照明の技法、CGを用いる場合には、CG制作ソフトの知識や経験が求められます。

資格の勉強も有効!

一から動画クリエイターを目指すなら、資格取得を目標に学習をおこなうのも一つの手段です。資格を取得すると、仕事に活かせるだけでなく、第三者にスキルをアピールしやすくなるというメリットもあります。

なお、動画編集には多くの場合、アドビ(Adobe)製品が用いられています。したがって、動画編集に関する資格を取るなら、アドビ製品を使いこなすスキルを証明する資格である「アドビ認定プロフェッショナル」の取得を目指して勉強するとよいでしょう。
また、CGクリエイターを目指すなら、「CGクリエイター検定」という資格もあります。

中高生が動画クリエイターを目指すためにできる準備とは

中高生でも、動画クリエイターを目指して挑戦できることはあります。ここからは、中高生が動画クリエイターになるために今できることを2つ紹介します。

機材を導入して制作を始めてみる

まったくの初心者の状態から始めるのであれば、まずは1本動画を作ってみましょう。パソコンがなくても、スマートフォンがあれば動画制作は可能です。YouTubeやTikTokなどで多くの人に見てもらい、感想コメントをもらえれば、次の作品へ活かすことができるでしょう。

映像制作に関連する勉強ができる学校を選ぶ

学校で学ぶ方法もあります。映像制作に関わるソフトの操作やデザイン系の知識であれば、それらを学べる専門のコースを置いている学校はいくつかあります。

高校で美術・芸術を学ぶことについて、詳しくは下記の記事をご参照ください。
高校で美術を学ぶには?学校の選び方や美大・芸大の受験に向けた勉強について

明聖高校なら映像制作を学びながら高卒を目指せる!

明聖高校にも、映像制作を学べるコースがあります。千葉本校の全日ITコースでは、動画制作で欠かせないパソコンの勉強からCG制作に至るまで幅広く、楽しく学ぶことができます。また、通信制高校のコースであることから、高卒資格を得られることもメリットの1つです。

詳しくは以下のページをご参照ください。
全日ITコース|千葉本校|明聖高等学校