将来、美術大学・芸術大学に進学したい、美術系の仕事に就きたいと思っている人にとって、「高校時代にどのように美術を学べばいいのか」というのは大きな関心事ではないでしょうか。美大・芸大の入学試験は一般的な大学とは内容が異なる場合が多いため、早いうちから対策を始めるに越したことはありません。
今回は、高校で美術を学ぶための方法や、美大・芸大の入学試験内容について詳しくご説明していきます。

高校で美術を専門で習うには

高校生のうちから美術を専門的に学ぶためには、いくつかの選択肢があります。ここでは3つの方法をご紹介します。

「美術科」のある高校を選ぶ

高校のなかには、「美術科」「美術コース」を設置している学校があります。それらの高校を選ぶことで高校から専門的に美術を学ぶことができます。高校の美術科では、美術の基礎知識や基本技能を学べるほか、美術史などについての授業も用意されています。
さらに、デッサンや、油彩画や日本画などの絵画、彫刻、クラフトデザインなどの実技を3年間かけて学ぶのが一般的です。入学試験の際も実技試験がおこなわれることが多く、デッサンや水彩画などが試験科目となります。一般科目試験と合計で選抜する学校もありますが、実技試験の得点比率が高いことがほとんどで、受験の時点で一定レベルの技術を持っていることが求められます。なお、美術科のある高校の数は多くないのも事実です。

「デジタルデザイン」を学べる高校を選ぶ

近年では、デッサンなどのアナログな要素だけでなく、最新のデジタル技術を用いたデザイン技能が求められるシーンも少なくありません。伝統的な美術にとどまらず、最新のアートを学びたいという人には、「デジタルデザイン」の科目がある高校をおすすめします。

明聖高校では、2021年4月に「全日デザインコース」が開設されました。「デジタルイラスト演習」「キャラクターデザイン」といった最新のカリキュラムを備えたコースです。一般的な美術科とは異なり、基礎的なデッサンの演習以外は、すべて自身で購入するiPad Proを使って授業を進めます。アナログとデジタルの両面から、デザイン、アートの表現方法や、基礎知識を学べるのが特徴となっています。
明聖高校の全日デザインコースでは、受験に学科試験・実技試験はなく、出願書類と個人面談のみで選考を受けることが可能です。高校からデザインを学び始めたいという人でも、安心して受験できる仕組みになっています。

明聖高校のデザインコースについて、詳しくはこちらをご覧ください。
中野キャンパス-全日デザインコース|通信制高校(千葉・中野)|明聖高等学校

自由に使える時間のある学校を選ぶ

高校で勉強をしながら、予備校などに通って美術関係の勉強をしたいという人もいるかと思います。そういった人には、比較的自分の時間が取りやすい学校に進学することをおすすめします。特におすすめなのが、通信制高校の通学(スクーリング)がほとんど必要ないコースに進学することです。

明聖高校のWEBコースでは、年に4~6日程度の通学以外は、自身の都合に合わせた時間、日程で勉強を進めることができます。動画授業の視聴と、選択式や記述式の「サイバーチェック」に回答することで学習を進めるため、自身で学習計画を立てやすいのが特徴です。日々の通学にかかる時間を勉強時間にあてるなど、効率的に勉強を進めれば、美術を学ぶための時間確保が可能になります。

明聖高校のWEBコースについて、詳しくはこちらをご覧ください。
WEBコース|通信制高校(千葉・中野)|明聖高等学校

高校の授業で学べる美術とは

普通科の高校でも「美術」を選択できるケースは少なくありません。一般科目としての美術で学べるのは、美術の基礎知識といえる内容です。絵の具などの画材に関する知識、色相環、グラデーションなどの色彩に関する知識など、インプット型の項目が充実しています。
一方で、実技に関しては、身体の形を意識して描くデッサンをおこなう程度となっており、技術面を伸ばすことはあまり重視されていないのが現状です。美大を受験したいと考えている人にとっては、入学試験に対応するための実習が不十分なため、学校以外で知識や技術を補う必要が出てきます。

美大・芸大の入学試験内容とは

美術大学・芸術大学の出願には、「高等学校等を卒業した者」や「文部科学大臣が認定した教育施設を卒業した者」という条件を満たす必要があります。入学試験の内容は、大学やコースによって大きく異なるため、事前にきちんと調べて対策をしておくことが必要です。
ここからは、通信制高校が美大・芸大への進学に適している理由について解説していきます。

美大・芸大への進学に通信高校が適している理由

美大・芸大の出願資格には、全日制高校卒業という指定はないため、通信制高校からでも進学が可能です。通信制高校から美大・芸大を目指すことのメリットは、何よりも自由な時間を確保しやすいことにあります。入試に必要なデッサンなどの技術を身につけるために、美術系の予備校に通う人も少なくありません。全日制の学校に通いながら予備校に通うことも可能ですが、時間のやりくりはかなり難しく、どちらの勉強にも思うように時間を割けないという事態にもなりかねません。その点、通信制高校であれば、通学日数の少ないコースを選択して、自分の思いどおりにスケジュールを組むことも可能です。
なお、通信制高校のなかには、美術、デジタルデザイン、音楽など専門的なカリキュラムを学ぶコースを設置している学校もあります。このようなコースを選び、日々の高校生活を送りながら自分のスキルを高めていくという方法も有効でしょう。

美大・芸大への進学について、詳しくは以下のページもご覧ください。
通信制高校から美大・芸大への進学はできる!通信制を選ぶメリットや進学先例を紹介

進学先を美術系の大学のみに絞らないことも大切

美術系の大学は数が少なく、専門的な勉強をして受験に臨む人が多いため、努力が必ずしもよい結果に結びつくとは限りません。進学を目標に美術を学んでいても、周りとのスキルの差が気になり、モチベーションを保てなくなる場合もあります。また、ハードルの高い大学への受験を前に、不安にさいなまれてしまうこともあるでしょう。
そこで、美大・芸大を目標とするのと同時に、美術系の短期大学や専門学校という選択肢も検討しておくことをおすすめします。そして何より、将来に不安を感じたときや、本当にやりたいことがわからなくなったときは、一人で抱えず学校での進路指導を受けることが大切です。

明聖高校では、「進路対策ウィーク」と銘打って、進路指導部と外部講師が生徒の進路についてともに考えるプログラムをおこなっています。進路選択のポイントや適性検査、さらに面接・試験対策も受けることができます。明聖高校には、多摩美術大学、専門学校東京デザイナー学院、東京デザイン、専門学校東京モード学園などさまざまな美術系の学校への進学実績があります。先輩たちの経験も踏まえたアドバイスを受けて、自身の目指す方向を慎重に見定めましょう。

明聖高校の進路指導について、詳しくは以下のページをご覧ください。
進路指導|通信制高校(千葉・中野)|明聖高等学校