「絵を描くことを仕事にしたい」「ものづくりに興味がある」と考えて高校のデザイン科に興味を持っている人のなかには、卒業後の進路まで気になる方もいると思います。
今回は、高校のデザイン科を卒業した場合の進路をご紹介します。また、明聖高校に2021年4月より新設されるデザインコースの内容や、デザイン科を目指す場合に知っておきたいポイントについても触れたいと思います。
高校のデザイン科を卒業した場合の進路
グラフィックデザイナー
商品のパッケージや広告、出版物など、商品のビジュアル面をデザインします。シンボルマークや社名、ロゴなどもデザインすることも。単独で仕事をする場合もありますが、イラストレーターやカメラマン、ライターなどと分業でおこなうこともあります。
依頼主が作りたいものを確認し、細かい内容や媒体、予算、納期などを決めていくのもグラフィックデザイナーの仕事です。使用されることの多いツールとしてはCAD(コンピュータを使った設計するための設計支援ソフト)などが挙げられます。
Webデザイナー
企業のWebサイトやWeb広告などを作るデザイナーです。仕事内容は画面のデザインやレイアウトなどのビジュアル面だけではありません。依頼者の要望に添ってサイトのコンセプトを決めたり、サイトの機能などを決めたりもします。また、サイトの動作確認や不具合の修正、サイトを公開するなども仕事に含まれます。
小規模の仕事は個人で制作する場合もありますが、規模の大きいサイトを1人で作ることはほとんどありません。ページごとのデザインやページに組み込む機能の作成、制作進行管理などを分担しておこないます。
デザインの知識やスキルと併せて、プログラミング言語などのパソコンスキルを求められることも多い職業です。
イラストレーター
広告や出版、商品のパッケージなどに使われるイラストを制作する職業です。人物画や風景画、植物や動物、機械など、制作するイラストは仕事によってさまざまです。依頼主の要望に合わせたイラストを制作します。
現在は描画ソフトを使用し、パソコンやタブレットを使ってデジタルイラストを制作することが主流になっています。イラスト自体がそのまま商品になるというよりは、デザイナーやアートディレクターなどの手によって、印刷物の表紙や商品のパッケージなどに使用されることが多いです。
企業で経験を積んで独立する道も
グラフィックデザイナーやWebデザイナー、イラストレーターは企業に所属することもできますが、独立してフリーランスになることもできます。実績や経験がないうちから独立する場合、しっかりとした技術に加えて、経営面や会計面の知識も必要です。
一方で、企業に就職して経験を積んだり、人脈を作ったりしたあとに独立する方もいます。本人の実力にもよりますが、独立すると会社員時代よりも年収が上がる場合があります。
ただし、独立後は仕事を取ってくるための営業を自分でおこなわなければいけません。また、売上や税金の会計処理、確定申告なども自分でおこなう必要があることを覚えておきましょう。
高校のデザイン科ってどのようなところ?明聖高校の例を見てみよう
明聖高校では、2021年4月から全日デザインコースが開設されます。デザインのためのスキルを、アナログとデジタルそれぞれの基礎から学ぶことが可能です。少人数制で学べるため、きめ細かい指導を受けられます。
また、勉強できる内容はデザインの基礎知識、ツールの基本操作にとどまりません。アートの表現方法も同時に身に付けることができるため、表現方法の幅が広がります。
将来を見据えてデザインを学びたい人だけでなく、「とにかくイラストやアニメ、マンガが好き」という人の気持ちを形にする力を養えます。
※明聖高校の全日デザインコースについてはこちらのページもご覧ください。
>>「中野キャンパス-全日デザインコース|通信制高校(千葉・中野)|明聖高等学校」
高校のデザイン科を目指すには
こんな人はデザイン科に向いているかも
ものづくりが好きな人や身の回りの製品デザインに興味を持てる人は、デザイン科に入ることで自分の興味を深堀りできるかもしれません。
身の回りにあるもののほとんどはデザインされています。「これは誰のために作られたのか」「何のために作られたのか」「どうしてこの形にしたのか」「この色を選んだ理由は何か」などを考えられる人は、デザインを学ぶことと相性がよいでしょう。
デザイン科の入学試験内容は?
公立高校の場合は、中学校の成績と学力検査、面接での総合的な評価になる場合が多いようです。学校によってはデッサンなどの実技試験があります。学校の公式サイトに過去問題が掲載されていることもあるので、調べておくとよいでしょう。
公立高校の学力検査が5教科である場合が多いのに対し、私立高校は英語と国語のみの場合があります。私立高校も実技試験があるかどうかは高校によります。実技試験がある場合は与えられた題材をデッサンする試験が多いようです。
まとめ
グラフィックデザイナーやWebデザイナーだけでなく、デザインのスキルを使う仕事は数多くあります。また、“絵を描く仕事”もイラストレーターだけではなく、工業製品の設計図を描く仕事や説明書の挿絵を描く仕事など多種多様です。自分の能力を活かせる分野は、実際に触れてみるまでわからないこともあります。高校のデザイン科に入ると、漠然としかイメージできなかった職業との距離が少し縮まる経験が得られます。デザインに興味を持っている人は、将来につながる選択肢の1つとしてデザイン科を考えてみてはいかがでしょうか。
参考URL
職業詳細 | 職業情報提供サイト グラフィックデザイナー(日本版O-NET)
職業詳細 | 職業情報提供サイト Webデザイナー(日本版O-NET)
職業詳細 | 職業情報提供サイト イラストレーター(日本版O-NET)
令和3年度神奈川県公立高等学校入学者選抜選考基準及び特色検査の概要 – 神奈川県ホームページ
優しい人ほど向いている!? デザイン学科ってどんな学科? | 進路のミカタニュース
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