大学進学を希望する方にとって、大学進学のしやすさは高校選びの重要な問題ですよね。特に通信制高校への入学を検討している場合は「全日制高校よりも大学進学が難しいのではないか」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
ここでは、通信制高校と全日制高校で大学進学の有利/不利の違いはないのか、通信制高校でも大学進学に向けた授業やサポートは受けられるのかなど、実際のデータをもとに通信制高校からの大学進学について解説していきます。

通信制高校に通う受験者は大学入試で不利になることはあるの?

結論からいえば、大学入試の際、通信制高校の生徒だからといって全日制高校に通う受験者よりも不利になることはありません。
 
出身高校の知名度で入試の合否が決まることはありませんよね。調査書で見るのは高校在学中の学習成績や検定試験の成績、課外活動の状況などであって、高校の知名度でふるいをかけることはありません。それと同様に、全日制高校と通信制高校との間に有利/不利はありません。
 
そもそも、通信制高校は学校教育法で定める高校の課程のひとつ(第45条)で、高校卒業の資格に全日制と通信制の差異はないのです。したがって、大学側が通信課程であることを理由に入学できないことはありません。

通信制高校の大学進学率は2割弱。その2つの理由とは

通信制高校の大学への進学率が全日制高校よりも低いのは事実です。実際、文部科学省が実施している令和2年度の『学校基本調査』によれば、2019年の通信制高校の大学等進学者は17.6%で、専修学校(専門課程)進学者が23.3%、就職者が23.1%となっています。一方、全日制高校の大学等進学者は56.5%です。この進学率の差については、いくつかの理由が考えられます。

進学希望者数の違い

まず、通信制高校で学習している人のうち、約3割は働きながら高校に通っていることが調査からわかっています(「高等学校定時制課程・通信制課程の在り方に関する調査研究」)。
経済的に自分で学費を稼ぐ必要のある人もいれば、すでに就職して生活が落ち着き、昔学べなかったことを学びたいと勉強している人もいるでしょう。さらに、夢をかなえるために通信制高校と並行して専修学校に通ったり、スポーツや芸能活動に打ち込んだりしている人もいます。
このような多様な背景があるため、そもそも大学進学を希望していない人も相当数いると考えるのが妥当でしょう。
実際に同じ調査結果を見ると、通信制高校の卒業後に大学・短期大学へ進学したいと考えている生徒は約20%にとどまっており、通信制高校の進学率の低さと関係していることがわかります。

カリキュラムの違い

通信制高校は、人間関係の悩みや経済的な事情、通学以外に使いたい時間があるなど、どのような背景を持った人でも高卒資格の取得に向けて学習しやすいように設計されています。そのため、全日制高校のいわゆる進学校のように、学校全体として大学進学に特化したカリキュラムが組まれている高校はあまり見られません。また、大学進学を目指すコースが設けられている高校もそれほど多いとはいえません。
そういった通信制高校の特色も進学率の差に反映されていると考えられます。
 
以上のように、通信制高校の進学率が全日制高校よりも低いことには、通信制高校における大学進学を希望する人数や、通信制高校のカリキュラムが関係しているといえるでしょう。

通信制高校を選ぶメリット

通信制高校なら、自分のペースで勉強を進められます。
全日制高校や定時制高校では、毎日学校に通い教室で授業を受ける必要があります。しかし、なかには体調の関係で毎日学校に通うのが難しい人や、学業以外のスポーツや芸能活動などに時間を使いたい人もいるでしょう。
通信制高校なら、スクーリング(登校)の回数が少ないところも多く、自宅で勉強を進めることもできます。例えば、明聖高校のWEBコースは、動画配信される授業の視聴と年間4日程度のスクーリングで単位の修得、卒業資格の取得を目指せます。
 
また、メンタル面のサポート体制が充実しているのも通信制高校の特長の一つです。
通信制高校に通う人のなかには不登校を経験している人も少なくないため、多くの学校が心理的に生徒をサポートするための仕組みを設けています。
明聖高校では、教員全員がカウンセリング・メンタルヘルスなどの専門研修を受講しており、校内にはカウンセラーも常駐しています。不登校の経験を持つ人や人間関係が不安な人は、サポート体制がしっかりしている通信制高校を選ぶことをおすすめします。
 
なお、通信制高校を選ぶメリットについては、以下の記事でも詳しく説明しています。あわせてご参照ください。
通信制高校を選ぶメリットは?どんな人が向いている?全日制や定時制と比較して解説 | 通信高校生ブログ

大学進学を目指せる通信制高校の選び方

先述のとおり、すべての通信制高校が大学進学希望者向けに特化したカリキュラムを用意しているわけではありません。大学進学を目指しているなら、以下の2点を踏まえて学校を選ぶようにしましょう。

勉強のサポート体制を確認する

勉強に対するサポート体制は学校によってさまざまです。 中学校よりも難しくなる高校の授業内容についていけず、勉強が嫌になってしまう人も少なくありません。学校選びにおいては、自分の学習レベルに合った授業を受けられるのか確認しておくことが重要です。
 
明聖高校では、中学校までの勉強を復習するプログラムが用意されているため、基礎から学び直すことができます。復習では、中学校の国・数・英・理・社の内容をわかりやすくまとめたオリジナルの教材「礎」を使います。基礎を身につけて高校の勉強も理解できるようになれば、勉強に対する苦手意識もなくなっていくでしょう。
 
なお、明聖高校の勉強へのサポート体制について詳しく知りたい方は、以下のページをご確認ください。
基礎学力向上のサポート|明聖高等学校(千葉・中野の総合通信制高校)

進路サポートを確認する

大学進学を見据えているなら、進路サポートの体制も注目しておきたいポイントです。大学に進学したいと考えていても、大学で何を学ぶのかまでは決まっていないという高校生も少なくないでしょう。まだ進路が決まっていない場合は、進路選びのサポートが充実している学校を選ぶようにしましょう。
 
明聖高校では、外部の講師を招いた「進路探求プログラム」を実施しています。ライフプランを考えたり、自身の特性を客観的に振り返ったりすることで、自分が将来どうなりたいのか、そのためにどのような進路を選ぶべきなのかを講師と一緒に模索するプログラムです。また、小論文作成や面接の指導などもおこなっており、受験対策のサポートも充実しています。
 
なお、明聖高校の進路指導については、以下のページで詳しく解説しています。
進路指導|明聖高等学校(千葉・中野の総合通信制高校)

大学進学をサポートしてくれる通信制高校をチェックしよう

これらのことを踏まえると、通信制高校から大学進学を希望する場合は、大学進学に向けた授業やサポート体制のある通信制高校を選ぶか、自分自身で大学進学用にプラスαの学習をするかのどちらかが必要だとわかります。
 
近年では、大学進学のサポートを充実させた通信制高校もよく見られるようになってきました。
例えば、明聖高等学校では、中学までの基礎学力をつけたうえで、大学進学を目指せる応用力を身につけられるカリキュラムが整っています。学習の定着度を定期的に測れる機会もあるため、学力に自信がなかったり、これまで学習の仕方がわからなかったりした人でも、大学進学を目指すことが可能です。
また、AO入試や小論文・作文、面接の対策も充実しており、さまざまなタイプの入試に備えられます。指定校推薦枠も多数あり、高校での成績を活かして大学進学を目指すことも可能です。進路相談も受け付けているなど、一般的な全日制高校以上に手厚くサポートが受けられます。
 
学校側のサポート体制さえあれば、少人数制で基礎からしっかりフォローしてもらえる通信制高校は、大学進学を目指すうえでおすすめだといえるでしょう。