学校生活の一大イベントとも呼べる修学旅行。小学校、中学校でも修学旅行に行く機会はありますが、高校ではどのような場所に行って、どのような活動をしているのでしょうか。今回は、高校の修学旅行について詳しくお伝えします。

そもそも修学旅行ってなんだろう?

修学旅行とは、文部科学省の「高等学校学習指導要領」にも記載されており、学習の一環として定義されている活動です。学習指導要領では、「平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、集団生活の在り方や公衆道徳などについての望ましい体験を積むことができるような活動を行うこと」と記されています。
 
新型コロナウイルス感染症流行前の2018年度に公益財団法人日本修学旅行協会がおこなった調査によると、修学旅行を実施した高等学校は、全体の97.7%です。旅行先は、国内が84.0%、海外が13.7%です。
 
修学旅行の目的として、最も多いテーマは「歴史学習」です。歴史学習では、遺跡・史跡・文化財・寺社などを見学して、その地の歴史を学びます。次いで多い「平和学習」では、戦争の歴史を知り平和の意義を学ぶ体験をしています。その他にも、自然・野外体験や、スポーツ体験など、多岐にわたるテーマが企画されており、各学校の特色が見られます。
 
校外でさまざまな活動をして見聞を広めることは、高校生活のなかでも特に思い出に残る経験になることでしょう。また、いつも顔を合わせている友人・同級生と、学校以外の場で長い時間を過ごす経験は、とても貴重なものです。友人の思いがけない一面が見られるのも、修学旅行の醍醐味ではないでしょうか。
 
参考:公益財団法人日本修学旅行協会「2018年度実施の国内修学旅行の実態とまとめ(高等学校)<抜粋>」

2021年で最も多い旅行先は「長崎県」

修学旅行の旅行先として、2021年の調査で最も多かった都道府県は長崎県でした。次いで、大阪、京都、福岡、沖縄が、旅行先として多くの学校に選ばれています。
長崎県は歴史学習の宝庫です。江戸時代の鎖国下にあっても出島を通じて海外との交易が続いており、古くから独自の文化を育んできました。また、軍艦島をはじめ、明治時代の産業革命の息吹を感じられる遺構も豊富です。そして何より「最後の被爆地」として原爆の被害を受けた長崎は、平和学習の場として大きな意義があります。平和公園や、数々の被爆遺構、さらに被爆体験者からの講話を通して、現在の平和の礎となった歴史を深く理解することができるでしょう。
 
また、長崎は観光地としても魅力あふれる街です。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、2018年に世界遺産に登録されました。長崎市内でも大浦天主堂をはじめとした潜伏キリシタン関連施設を見ることができます。グラバー邸や中華街など、複数の異国情緒あふれるスポットも見どころです。
 
参考:公益財団法人日本修学旅行協会「2021年度実施の国内修学旅行の実態とまとめ(高等学校)<速報版>」

2020年からのコロナ禍で修学旅行はどう変わった?

新型コロナウイルス感染症の流行により、修学旅行も大きく様変わりしました。ここからは公益財団法人日本修学旅行協会の発表を基に、コロナ禍が高校の修学旅行にどのように変化をもたらしたのかを紹介します。
 
参考:
公益財団法人日本修学旅行協会「2020年度実施の国内修学旅行の実態とまとめ(高等学校)<速報版>」
公益財団法人日本修学旅行協会「2021年度実施の国内修学旅行の実態とまとめ(高等学校)<速報版>」

中止または海外旅行を国内へ変更などがあった

公益財団法人日本修学旅行協会が実施した2019年度の調査では、修学旅行を実施しなかった高校はわずか8.2%でしたが、2020年度は76.8%もの高校が修学旅行を実施していません。また、2019年度に海外へ行っていた学校は14.9%でしたが、2020年度はゼロになっています。
 
ただ、2021年度に入ると、54.1%の学校が国内への修学旅行を実施しており、やや改善の傾向が見られました。海外への渡航は依然として困難な状況ですが、国内への修学旅行を徐々に再開していく動きが見られています。

感染症対策が取り入れられた

修学旅行の再開にあたっては、各学校が慎重に対策を重ねました。旅行先を海外から国内に変更したり、国内の場所や日数を変更したりと、多くの学校がリスクの少ない方法を選択しています。
 
公益財団法人日本修学旅行協会が公表している「新型コロナウイルス感染症の影響に関する調査まとめ<速報版>」(2021年)において、「コロナによる今後の影響・変化」として最も多くの学校が挙げたのは「感染症対策を取り入れる」という項目でした。具体的には、バス台数を増やす、宿泊時の部屋数や保健室を増やす、保険の加入の対策などが見られています。

実際の修学旅行の雰囲気を見てみよう!

ここからは明聖高校を例に挙げて、実際の修学旅行の様子を紹介します。明聖高校の全日総合コースと全日ITコースの3年生は、2022年の6月に沖縄・石垣島への修学旅行を実施しました。沖縄の文化や自然に触れたり、シュノーケリングやマリンスポーツをしたりと、3泊4日の修学旅行を大いに楽しみました。
 
実際の修学旅行の様子は、以下のページでご覧ください。
🏊‍♂️修学旅行だ☔沖縄だ🗾|ニュース&お知らせ(千葉本校)|明聖高校情報局|明聖高等学校(千葉・中野の総合通信制高校)
3年生沖縄・石垣島修学旅行🏝️|ニュース&お知らせ(中野キャンパス)|明聖高校情報局|明聖高等学校(千葉・中野の総合通信制高校)

 
また、明聖高校では修学旅行以外にもさまざまな校外研修をおこなっています。1年生では、「オリエンテーション研修」として日帰りのキャンプを、2年生では森林キャンプでレクリエーションを実施しています。さらに2年生は、2月に「北海道研修」というスキー実習や観光を楽しむ機会もあり、校外学習も充実していることが特色です。
 
明聖高校の校外研修について、詳しくは以下のページをご覧ください。
研修・行事|千葉本校|明聖高等学校(千葉・中野の総合通信制高校)