現在eスポーツは世界的に大きなムーブメントになっており、日本でも急速に広まりつつあります。高校の部活動としてeスポーツ部を設立する学校も増えており、2018年には第1回全国高校eスポーツ選手権がおこなわれました。今回はeスポーツの盛り上がりと、明聖高校eスポーツ部についてご紹介します。

eスポーツのプロを目指すなら今がチャンス?

日本eスポーツ連合では、eスポーツを以下のように説明しています。

“「eスポーツ(esports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。”
(引用元:eスポーツとは | 一般社団法人日本eスポーツ連合オフィシャルサイト

「eスポーツ」という言葉は2000年頃から使われるようになり、日本では2007年に選手の統括、派遣、eスポーツの発展を目的とする「日本eスポーツ協会設立準備委員会」が発足されました。

現在、eスポーツは世界各国で盛り上がりを見せ、日本国内でも2018年時点で48憶円の市場規模があると推計されています。
(参考元:一般社団法人 日本eスポーツ連合 eスポーツに係る市場規模等調査分析事業 討議資料

では、なぜ今「プロを目指すチャンス」といわれているのでしょうか。2021年3月時点では、日本のeスポーツプロライセンス保有者は232人しかいません。今後は日本でもeスポーツの市場規模が急成長していくと予想されているため、プロの人口が少ない今がチャンスなのです。

高校の部活動でも盛り上がりを見せるeスポーツ

高校生の参加可能な大会をご紹介

高校生を対象とした毎日新聞主催の公式大会『第1回全国高校eスポーツ選手権』が、2018年におこなわれました。その後、全国高校eスポーツ大会は毎年開催されており、2019年の第2回大会、2020年の第3回大会(決勝戦は2021年3月13、14日を予定)へと続いています。

全国高校eスポーツ選手権の出場校は、前回の第2回大会時点で140校に達しました。

また、2019年よりスタートしたコカ・コーラ主催の『STAGE:0』も高校生を対象としたeスポーツ大会です。こちらはさらに規模が大きく、第1回大会は全国1475校が参加。配信視聴者は約136万人にも達しました。
(参考元:STAGE:0(ステージゼロ)|全国高校対抗eスポーツ大会 公式サイト

その他、長野県域初の地域発信eスポーツ大会『e-sports SHINSHU GROWZ』などもあります。

高校生が参加できるeスポーツの競技種目は?

大会によって採用されるゲームタイトルはさまざまです。

過去には、以下のゲームの大会が開かれました。

ゲームの種類 ゲーム名
スポーツゲーム eFootball ウイニングイレブン 2021 eBASEBALLパワフルプロ野球2020
パズルゲーム パズル&ドラゴンズ(パズドラ) ぷよぷよeスポーツ
バトルロワイヤルゲーム FORTNITE(フォートナイト)

※ゲームタイトルの表記について:アップデートなどでゲーム名が変更されることがあるため、過去に大会で採用された際のゲームタイトルとなっています。

同じゲームタイトルで何度も開催されている大会もあれば単発の大会もあり、競技種目は多岐にわたります。

なお、全国高校eスポーツ選手権の競技種目は第1回大会から現在にいたるまで変更されていません(2021年3月8日現在)。採用タイトルは以下の2つです。

ゲーム名 特徴
LEAGUE of LEGENDS
(リーグ・オブ・レジェンド、通称LOL)
5対5の陣取りゲーム
ROCKET LEAGUE
(ロケットリーグ)
車を操作して3対3で対戦するサッカーゲーム

JHSEFによる高校eスポーツ部の支援

JHSEF(ジェセフ)は、高校生のeスポーツを支えるために設立された「一般社団法人全国高等学校eスポーツ連盟(Japan High School Esports Federation)」の略称です。

JHSEFは、高校に対してeスポーツ部の発足および活動の支援をおこなっています。「ゲーミングPC・デスクトップ3台と高速光回線(サードウェーブ光)を1年間無料で貸し出し」といった支援プログラムがあります。

全国大会にも出場!明聖高校eスポーツ部

普段の活動

現在、明聖高校のeスポーツ部は本校と中野キャンパスでそれぞれ活動中です。基本的には別々に部活動をおこなっていますが、時には合同練習もおこないます。

部活動は週に3回、1日2時間です。部活動の時間自体はそれほど長くないため、部活動外の時間に自主練習をおこなっている生徒もいます。

全国高校eスポーツ選手権の種目はチーム戦ばかりですので、部員のみなさんは普段からコミュニケーションをしっかりとるように意識しているそうです。

 

全国大会でベスト16に!

2020年から始まった第3回全国高校生eスポーツ選手権「ロケットリーグの部」に、中野キャンパスeスポーツ部3年生チーム「なかのんず」が参加しました。

昨年度の同大会で好成績を残した「なかのんず」はシード枠にて2回戦から出場。順調に勝ち星をあげ、ブロック決勝戦へ進出しました。

ブロック決勝戦では接戦の末、惜しくも敗退。最終結果は全国16位となりました。「なかのんず」は全員3年生のためこれが最後の大会ですが、今後も明聖高校eスポーツ部の活躍が期待されます。