スマートフォンやパソコンを使ったインターネット学習が中心のネット高校では、多くの場合、2種類の授業を受けながら学習を進めます。具体的には、インターネットで視聴する動画授業と、学校に登校して受ける対面の授業です。中でも動画授業は、中学校や全日制高校でのオーソドックスな授業スタイルとはだいぶ異なりますが、「どうやって出席時数をカウントしているんだろう?」「自主学習でもきちんと内容を理解できるのかな」と感じる人もいるのではないでしょうか。
今回は、明聖高校WEBコースで実際に行われている授業の例を紹介しながら、ネット高校の授業の内容や難易度、受け方などについて解説します。

明聖高校WEBコースは先駆的なネット高校!どんな生徒が学んでいる?

明聖高校WEBコースは、2015年という早い時期にスタートしたネット高校(インターネット学習中心の通信制高校)です。学校に登校するのはわずか年4日~6日程度で、スマートフォンやパソコンを使ったインターネット学習を中心に学習を進めて、高校卒業を目指します。

動画授業のほか、通信制高校の卒業に必要なレポートの作成・提出もインターネット上で行えます。いつでもどこでも取り組めるので、自宅はもちろん、移動中や、仕事・トレーニングの休憩時間でも学習することが可能です。そのため、仕事や家事・育児、スポーツ・芸能活動と並行して、高校卒業を目指したい人に多く選ばれています。また、不登校の経験があったり、病気の治療をしていたりして頻繁に登校するのが難しい人にも支持されているコースです。

このように自主学習がメインのコースではありますが、すべて生徒の自己責任で学習を進めなければいけないわけではありません。明聖高校の先生が生徒の学習状況を日々チェックし、必要に応じてアドバイスをしています。また、学習中にわからないことがあれば、メールやチャットで先生に気軽に質問することが可能です。学校に通っている場合と同じくらいのサポートを、学校の外でも受けられる仕組みになっているといえるでしょう。

実はこうなっている!ネット高校の授業の受け方と出席の仕組み

明聖高校WEBコースの動画授業と、登校スクーリングでの対面授業の受け方は、それぞれ次のようになっています。

動画授業

動画授業を受ける(視聴する)ためには、「ネット環境」と「スマートフォン、パソコン、タブレットのいずれか」が必要です。

まず、明聖高校WEBコースの学習コンテンツ「サイバー学習国」または「サイバーアカデミー」にログインします。そして、自分の学習状況を確認し、受けるべき動画授業を選んで、視聴します。このコースでは、3年間で卒業できるようにカリキュラムが組まれているため、「どこから勉強を進めていいかわからない」と悩むこともありません。動画授業の視聴時間は、1回 約30分となっています。視聴中には、対面での授業と同じように、教科書を見たり、ノートを取ったりするのも効果的です[※1] 。

視聴し終わったら、「サイバーチェック」と呼ばれる動画授業内容の確認問題に取り組みます。サイバーチェックは選択式や記述式の問題で、約15分で取り組める問題数です。動画授業の内容にそって出題されるため、授業内容を理解できていれば問題なく正解できる難易度になっています。

サイバーチェックである一定の基準以上の得点が取れれば「授業出席(動画授業30分+サイバーチェック15分)」としてカウントされ、次のステップに進むことが可能です。一方、得点が基準に満たなかった場合は解答を送信できません。もう一度、動画授業を視聴しましょうというアナウンスが流れます。繰り返し動画授業を視聴して、理解できるまでサイバーチェックへのチャレンジを続けます。

確実に理解できていないと次のステップに進めない仕組みであるため、「わからないまま放置してしまう」ということがありません。また、学習の進み具合が目に見えてわかることから、日々達成感を得ながら学習を進められます。

なお、サイバーチェック完了後も、一度視聴した動画授業は繰り返し視聴できます。レポートに取り組んだり、年度末に行われる単位認定試験の勉強をしたりするときにも活用することが可能です。

登校スクーリング(対面授業)

年4日~6日程度の登校スクーリングは、7~8月ごろと11~12月ごろの2~3回に分けて行われます[※2] 。千葉にある本校のほか、東京や大阪の会場でも受けることが可能です。

対面授業では、動画授業だけでは伝えきれない内容や、単位認定試験にもかかわる重要なポイントが解説されます。例えば、体育の授業で、ほかの生徒と一緒に体を動かせるのは、登校スクーリングならではの特徴です。また、進路指導も対面でしっかり受けることができます。

ネット高校の動画授業はわかりやすい!その理由とは

ネット高校の授業の中でも、特に自分一人で視聴することになる動画授業については「自分でも理解できるかな?」と心配になる人もいるかもしれません。明聖高校WEBコースの動画授業は、そうした不安を解消できるように作られています。

まず、動画授業はすべて、明聖高校の先生によるオリジナルのものです。外部の企業・機関が作成したり、全日コースの授業を録画したりしているわけではなく、WEBコースの学習スタイルに特化した授業を収録しています。

また、学習内容では、基礎を重視しているのが特徴です。中には、中学校の学習内容から始める科目もあります。

さらに、動画であることを活かし、飽きずに楽しく学習できる構成・編集になっているのもポイントです。例えば、英語の動画授業は、次のような工夫が凝らされています。

  • ・2人の先生が英語でロールプレイ(寸劇)をして、英会話のイメージをつかみやすくなっています。
  • ・ロールプレイでの英文やその和訳、解説での重要なフレーズはテロップでわかりやすく表示されます。
  • ・ロールプレイの後に練習問題があり、読解問題のトレーニングもできます。解答を考える時間もポーズとして確保されています。
  • ・ネイティブスピーカーの先生が発音についても解説しています。[※3]

動きがあり、学習内容のイメージをつかみやすいため、問題集や教科書だけで勉強するのが苦手な人でも、安心して自主学習を進められるのではないでしょうか。