通信制高校には、全日制高校のような「偏差値」という指標が基本的にありません。学力にかかわらず、さまざまな事情や目標をもつ生徒を広く受け入れているのが特徴です。
 
とはいえ、「偏差値がない学校で大学に進学できるの?」「受験勉強はちゃんとできるの?」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
 
この記事では、通信制高校に偏差値がない理由をはじめ、大学進学を目指すうえで確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。通信制高校への進学を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

通信制高校に偏差値という概念はない。その理由は?

通信制高校は「誰でも入れる学校」といったイメージから、「偏差値が低いのでは?」と誤解されることもあります。しかし、実際には通信制高校にはそもそも「偏差値」という概念自体が必要ない仕組みになっています。
 
そもそも偏差値とは、あるテストを受けたときに全体の平均点を基準(偏差値50)として、自分の得点がどの位置にあるかを数値で示す指標です。高校入試では、志望校の合格ラインを把握するために、模試の偏差値が使われることが一般的です。
 
一方で、通信制高校では学力試験を実施しない学校が多く、入試で点数をつけること自体がありません。つまり、偏差値を算出するための土台となるデータがないのです。
 
通信制高校は、生徒一人ひとりの事情や背景を尊重し、学力に関係なく入学できる仕組みです。そのため、偏差値というものがなくても問題なく学ぶことができるのです。

偏差値がなくても通信制高校から大学進学はできる?

通信制高校に偏差値がないと、「大学に進学できるのかな?」「受験で不利になるのでは?」と不安になる方も少なくありません。
 
でも安心してください。通信制高校を卒業すれば、全日制高校と同じく「高卒資格」が得られ、大学受験の資格もきちんと得られます。学習スタイルは異なりますが、教科の内容自体は全日制と大きく変わらないため、大学進学は十分に目指せます。
 
例えば、明聖高校の通学コースでは、2024年度の大学進学率が42.0%、専門学校への進学率が37.9%と、多くの生徒が次のステップに進んでいます。
 
もちろん、進学実績やサポート体制は学校によって異なりますが、実際に多くの通信制高校生が進学していることを知れば、「自分にもできそう」と感じられるのではないでしょうか。

偏差値がなくても大丈夫!通信制高校の特徴

「通信制高校では大学進学は難しいのでは?」と思われがちですが、進学サポートに力を入れている学校もあります。ここでは、大学進学を目指せる通信制高校の特徴をご紹介します。
 
以下の記事では、通信制高校へ進学したあとの心配や明るい現実を紹介しているので、あわせてご覧ください。
 
関連記事:通信制高校へ進学すると人生終わり?心配と明るい現実・魅力を紹介|通信高校生ブログ|明聖高等学校

通信制高校に入学後も学力を上げられる

通信制高校には、さまざまな事情で全日制に通えなかった生徒も多く在籍しているため、学び直しをサポートする仕組みが整っている学校が多くあります。
 
例えば、小・中学校の内容をふり返る補習や、基礎から学べるコースが用意されているケースもあります。高校の学習内容に進む前に、しっかりと基礎を固められるので、「勉強についていけるか不安…」という方にとっても安心です。

自分のペースで学習を進められる

通信制高校の大きな魅力は、学習スケジュールを自分で調整できることです。学校の課題をこなせば、残りの時間は自分の好きなことに使えるため、大学受験の勉強に集中することも可能です。
 
「一気に勉強を進めたい」「じっくり時間をかけて学びたい」など、自分のスタイルに合わせて学習できるので、マイペースに進学を目指したい人にはぴったりの環境です。

公開模試を受けられる

大学進学を目指すなら、予備校などが定期的に実施する公開模試を受けて、自分の学力や志望校への合格可能性を確認することが大切です。通信制高校の中には、学校としてこうした公開模試に参加しているところもあり、全日制高校と同じように受験準備を進めることができます。
 
もし学校単位で参加していなくても、公開模試は個人でも受けられるため、模試を活用して学習のペースや対策を立てることは十分可能です。

大学に進学したい人必見!偏差値以外でチェックすべきこと

通信制高校から大学進学を目指すには、学校選びは重要なポイントになります。全日制と同じかそれ以上の進学サポートを希望するなら、次の4つのポイントを満たす学校をチェックしましょう。

● 大学進学の実績が多い
● 行きたい大学の進学実績がある
● 自分に合った学習コースやカリキュラムを選べる
● 大学進学に向けたサポートが充実している

それぞれのポイントについてお伝えします。
 
なお、以下の記事でも、通信制高校から大学進学を目指すことを解説しているので、あわせてご覧ください。
 
関連記事:通信制高校から大学進学は目指せる?進学率やカリキュラムをチェックしよう|通信高校生ブログ|明聖高等学校

大学進学の実績が多い

通信制高校の公式サイトには、進路実績が掲載されているケースがあります。例えば、明聖高校の2024年度の進路実績は次のとおり です。

進路決定率

 
進路指導|明聖高等学校
 
大学進学が約50%近くを占めていることがわかりますね。進路実績を見るときは、進学率だけでなく「進路決定率」も確認することが大切です。
 
進路決定率とは、在学中に何らかの進路を決めて卒業した生徒の割合を指します。つまり、卒業後すぐに大学や専門学校へ進学したり就職したりしている人の割合です。
 
明聖高校の場合、100人中約95人が何らかの進路を決めて卒業していることになります。
 
進路決定率が高い学校は、卒業後の進路実現に向けたサポートがしっかりしている可能性が高いと考えられます。

行きたい大学の進学実績がある

進学したい大学への実績がある通信制高校なら、安心して学べるでしょう。進学実績とは、その学校から実際にその大学へ進んだ先輩がいることを指します。
 
進学実績がある学校は、先輩の受験体験や効果的な学習方法が蓄積されているため、学校側も対策をしっかり行っている可能性が高いです。合格した先輩の勉強方法や受験の取り組み方を参考にできるのは大きなメリットです。
 
例えば、明聖高校では以下のように大学の進学実績を公開しています。
 

進路一覧(大学)

 
進路指導|明聖高等学校

ほかにも、多数の大学や短大、専門学校の進学実績があるので、公式サイトを確認してみてください。
 
進学したい大学が決まっている場合は、必ず進学実績を確認しましょう。まだ決まっていなくても、進路実績からおおよその大学の偏差値を知ることができ、学校選びの参考になります。

自分に合った学習コースやカリキュラムを選べる

大学進学を目指すには、まず自分の現在の学力に合ったコースを選び、無理なく学習を続けることが大切です。
 
基礎が不安な場合は、中学校の内容を補うコースがあるか確認しましょう。応用ばかりのコースだと、ついていけず挫折することもあります。
 
例えば、明聖高校の全日コースでは中学内容の総復習や放課後の学習塾「すてっぷあっぷ教室」で、自分に必要な学習が受けられます。夏休み期間には数学や英語、英検対策など大学受験に役立つ講座も無料で開講されています。
 
通信制高校は、自分に合ったカリキュラムを組めることも大きなメリットです。基礎固めをしっかり行い、2年次以降に受験対策を始めるなど、段階的に学習を進められます。
 
このように、自分に合った学習環境が整った学校を選ぶことが、大学進学の成功につながります。
 
校内学習塾 『すてっぷあっぷ教室』が開講されました!😊✨|(千葉本校)ニュース&お知らせ|明聖高等学校

大学進学に向けたサポートが充実している

大学進学を目指すなら、学習面だけでなく、進路相談や受験対策のサポートがどれだけ充実しているかも大切です。
 
たとえば、明聖高校では小論文・作文・面接・指定校推薦対策など、幅広い受験サポートを用意しています。志望理由書の書き方や自己PRの練習など、実践的な指導も受けられます。
このよう に、進学に向けたサポート体制が整っている学校を選ぶことで、受験に向けて安心して準備を進めることができます。
 
このように、進学に向けたサポート体制が整っている学校を選ぶことで、受験に向けて安心して準備を進めることができます。