「もうすぐ高校3年生なのに、まだ進路が決まっていない…」「みんなはもう決めているのに、私だけこのままで大丈夫かな…」
 
高校生になると、進路のことで頭がいっぱいになる人も多いはずです。将来やりたいことが見つからず、焦りや不安でいっぱいになりますよね。
 
この記事では、そんなあなたのために、進路をいつまでに決めれば良いのかの目安と、今すぐできる6つの行動を紹介します。一歩ずつ行動することで、きっと不安は解消されます。一緒に、自分らしい未来を見つけていきましょう。

進路が決まらなくて不安!いつまでに決めるべきかの目安

進路が決まっていないと、焦ることもありますよね。でも大丈夫、まずはいつまでに決めれば良いのかの目安を知ることから始めましょう。

大学・短大の総合型選抜を受けるなら高3の夏まで

総合型選抜は9月から出願が始まるため、高校3年生の夏休み中に志望校を決められると安心です。夏休み明けから、書類の準備などを始められます。
一般入試や推薦入試なら、もう少し時間をかけて検討できます。遅くても夏休み中に志望校を絞り込むのが理想です。
 
参考:3-4-1 「総合型選抜」(現行 AO入試)の出願時期や合格発表時期について教えてください。また、その時期に変更する観点も教えてください。|文部科学省

専門学校を受けるなら高3の5月まで

専門学校は、早いところで高校3年生の6月からエントリーが始まります。そのため、5月までに志望校を決めておきたいところです。
 
専門学校は将来の仕事に直結する学びが多いので、「どういう分野に進みたいか」だけでも、高校3年生になる前に考えておきましょう。

就職するなら高3の4~5月まで

高校新卒向けの求人は7月からスタートするのが一般的です。就職を目指すなら、高校3年生の4月から5月が目安となります。
 
多くの高校では夏休み前に校内選考が行われ、9月から選考が始まります。早めに準備を始めるほど、安心して就職活動に臨めます。

そもそも進路が決まらない原因は?

進路が決まらない原因はさまざまですが、主に以下が考えられます。

  • ● 進学にあたって、学力が足りないかもしれないという不安がある
  • ● そもそもやりたいことが見つからない
  • ● 自分に向いているものがわからない

つまり「知らない」「わからない」ことが主な原因です。これらの原因を解消するためには、「知ること」からはじめる必要があります。
 
次の章では、具体的にやるべきことをお伝えします。

進路が決まらないときに知ること・やるべきこと

進路が決まらないときは、次の6つの方法を試してみてください。

  • 1. 自己分析で自分のことを知ろう
  • 2. 学校の種類を知ろう
  • 3. 学科やコースを知ろう
  • 4. 職業や仕事を知ろう
  • 5. 学校や職場を見学しよう
  • 6. 身近な大人と話してみよう

これらは、進路が決まらない原因を解消する方法でもあります。

自己分析で自分のことを知ろう

自分に向いていることがわからない、やりたいことがわからないなどを解決するためには、自分をよく知る必要があります。そのためには、自己分析が効果的です。
 
自己分析とは、よりよい進路を選ぶために、客観的に自分を分析して自分についての理解を深めることをいいます。さまざまなやり方がありますが、今回は一人でできる簡単な方法を紹介します。
 
▼自己分析:自分にインタビューしてみよう
これまでを振り返りながら、次の質問に沿ってインタビューに答えてみましょう。

時代 質問
保育園・幼稚園の頃 どんな子どもでしたか?
どんな遊びが好きでしたか?
小学校の頃 保護者や先生から褒められていたことは?
保護者や先生から怒られていたことは?
中学校の頃 どんなことが得意でしたか?
どんなことが苦手でしたか?
どんな夢をもっていましたか?
高校生(現在) どんなことが向いていると思いますか?
わたしのよいところは?
わたしの直したほうがいいところは?

参考:高校におけるキャリア教育実践講習|厚生労働省 をもとに作成
 
また、自己診断ツールを使うと、ゲーム感覚で自己理解を深めることが可能です。
 
例えば、以下のようなツールがあります。

▼自分の性格や特性について理解を深めたい人におすすめ
  ● ポテンシャル発掘診断|トビタテ留学JAPAN!|文部科学省
 
▼自分に合った仕事を探したい人におすすめ
  ● 自己診断ツール|職業情報提供サイト(job tag)|厚生労働省

無料でできる診断を活用して、さまざまな角度から自己分析をしてみましょう。

学校の種類を知ろう

進学と就職のどちらにするかが決まっていないのであれば、学校の種類を知ることからはじめてみましょう。以下に、簡単にまとめたので参考にしてみてください。

種類 特徴
大学 ・4年間学び、幅広い知識と専門分野を学べる
・卒業すると「学士」という学位がもらえる
・研究やゼミ活動も多い
・自分で時間割を組めるためゆとりをもてる
短期大学 ・2〜3年で教養科目と専門科目の両方を学ぶ
・卒業すると「短期大学士」という学位がもらえる
・保育士や栄養士などの資格を目指す人も多い
・大学に編入して4年制に進む道もある
・1日にびっしり授業が入ることもある
専門学校 ・2年制が多いが、分野によっては3〜4年制もある
・条件を満たせば「専門士」「高度専門士」の称号を得られる
・ほとんどが専門分野の授業で、実習や実技が多い
・朝から夕方までみっちり学ぶ日が多い

学校の種類によって通う年数や時間割、卒業の仕方が違うことを知っておくと、自分に合っているかどうかを判断しやすくなります。
 
まだ就きたい仕事までは決められないという場合は、分野だけ決めて大学に進み、4年間で自分に合った仕事を探すというように、学校の種類を絞っていきましょう。
 
参考:大分類O-教育,学習支援業|総務省

学科やコースを知ろう

進学する場合は、何を学びたいかも整理したいところです。まずは、大学や専門学校で学べることを知るために、学科やコースを調べてみましょう。
 
例えば、以下のような学科・コースがあります。

学部 学科例 つながる仕事例
人文科学 文学・歴史・言語・哲学 教員・出版・公務員
社会科学 法律・経済・経営・心理 弁護士・企業職・心理職
理学 数学・物理・化学・生物 研究職・製薬・IT
工学 機械・電気・建築・情報 技術職・建設・SE
農学 食・環境・生命科学 食品会社・農業・環境
保健 医療・看護・薬学・福祉 医師・看護師・薬剤師
商船 船舶運航・航海技術 海運・物流・貿易
家政 栄養・被服・住居・生活 栄養士・アパレル・住宅
教育 教育学・発達・指導 教員・教育関連
芸術 美術・音楽・演劇・デザイン アーティスト・デザイナー
その他 国際学・環境学・政策 総合職・NPO・国際機関

学部や学科を選ぶときは、自分の興味のある分野や将来就きたい仕事をもとに考えるのが一般的です。大学によって独自の学科やコースを設置している学校もあるので、調べるうちに興味がわいてくることもあります。
 
まずは、さまざまな分野を知り、興味があるものを探してみましょう。
 
参考:平成17年度学校基本調査 学部系統分類表|文部科学省

職業や仕事を知ろう

就職を考えているのであれば、職業や仕事を幅広く知ることも大切です。将来就きたい仕事が決まっておらず、進学先が決まらないという人も同様に考えてみましょう。
 
例えば、以下のような職業・仕事があります。

  • ● 教師(小学校・中学校・高校など)
  • ● 保育士
  • ● 看護師
  • ● 医師
  • ● 薬剤師
  • ● 理学療法士
  • ● 弁護士
  • ● 公務員(市役所・県庁・国家公務員など)
  • ● 銀行員・証券会社・保険会社など金融系
  • ● 営業職(メーカー・商社・サービス業など)
  • ● 研究者(大学・研究機関・企業の研究所など)
  • ● ITエンジニア・プログラマー
  • ● 建築士・土木技術者
  • ● デザイナー(グラフィック・Web・プロダクトなど)
  • ● アーティスト(音楽・美術・舞台など)
  • ● 栄養士・管理栄養士
  • ● 通訳・翻訳
  • ● ジャーナリスト・編集者・ライター
  • ● サービス業(ホテル・観光・販売など)
  • ● 農業・食品関連の技術職

ほかにも世の中にはたくさんの仕事があるので、調べてみてください。
 
参考:賃金構造基本統計調査の新職種区分案|厚生労働省

学校や職場を見学しよう

いくつか候補を絞ったら、実際に学校や職場を見学してみることをおすすめします。実際に見てみると、自分に合っているかどうかをより具体的にイメージできるはずです。
 
進学ならオープンキャンパス、就職なら説明会などを活用してみてください。

身近な大人と話してみよう

身近な大人に、「どうやって進路を決めたか」「今の仕事はどうやって選んだか」などを聞いてみると、進路を決める方法がわかるかもしれません。
 
保護者や親せき、学校の先生など、さまざまな人の体験を聞き、真似してみましょう。

もし卒業までに進路が決まらなかったらどうなる?

「高校を卒業するまでに進路が決まらなかったらどうしよう…」と不安に思うかもしれません。でも、心配しなくても大丈夫です。
 
たとえ卒業までに将来の仕事がはっきりしなくても、「ワンクッション置く」という考え方があります。
 
例えば、「今すぐ就職は難しいな」と感じたら、まずは興味のある分野を学べる大学に進んでみるのはどうでしょうか。大学の4年間で、本当にやりたい仕事や、学んだことを活かせる仕事と出会うチャンスはたくさんあります。
 
焦って無理に進路を決める必要はありません。あなたのペースで、ゆっくり自分に合った道を見つけていきましょう。

進路を決めるまでにもっと時間が欲しい人へ

「どうしても進路が決まらない」「もう少しじっくり考えたい」という人には、通信制高校への転入学・編入学という選択肢があります。
 
通信制高校は、オンライン授業や自宅学習が中心なので、自分のペースで学習を進められます。全日制高校のように毎日通う必要がないため、自分と向き合う時間をたっぷり確保できるのが大きなメリットです。
 
周りの友達が着々と進路を決めていく姿を見て焦ってしまう…そんな心配もありません。
 
明聖高校では、独自の「進路探求プログラム」を用意しています。自己分析や適性検査を通して、先生と一緒にあなたの未来を探すお手伝いをします。
 
「焦らずに自分を見つめ直したい」と感じたら、ぜひ一度、明聖高校に足を運んでみてください。

進路指導|明聖高等学校
学校説明会・相談会|明聖高等学校