「進学先の高校でいじめにあったらどうしよう」と考えている中学生や、現在高校に通っていて「いじめにあうのが怖い」と感じている高校生にとって、高校に行くこと自体が不安な場合もあるでしょう。
高校でいじめにあったときどうしたらよいのかをあらかじめ知っておくと、少し安心できるかもしれません。
今回は、高校のいじめの現状といじめ被害にあったときにできることを紹介します。いじめ対策がしっかりしている高校の選び方も紹介しているので、高校受験を控えている中学生や転入学・編入学をしたい高校生は参考にしてみてください。
高校のいじめの現状
まずは、高校におけるいじめの現状に関するデータを紹介します。
なお、以下の記事ではいじめの定義や対応について解説しているので、あわせてご覧ください。
関連記事:いじめとは?定義や種類、不登校になったときの対応を紹介|通信高校生ブログ|明聖高等学校
高校のいじめは昨年度よりやや増加
令和6年度の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、高校のいじめの認知件数は1万8,891件でした。
高校のいじめの認知件数は以下のように推移しています。
| 年度 | 高校のいじめの認知件数 (国公私立 計) |
|---|---|
| 令和元年度 | 1万8,352件 |
| 令和2年度 | 1万3,126件 |
| 令和3年度 | 1万4,157件 |
| 令和4年度 | 1万5,568件 |
| 令和5年度 | 1万7,611件 |
| 令和6年度 | 1万8,891件 |
参考:児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果|文部科学省 をもとに作成
この結果から、昨年度より高校におけるいじめの認知件数はやや増加しているといえます。
ただし、それ以前は新型コロナの流行などの影響から件数の増減がまばらになっており、近年のいじめ件数の傾向は一概にいえません。
また、いじめの認知件数は、あくまで学校がいじめと認めた数にしか過ぎないため、認知されていないいじめもあることに留意が必要です。
高校で起こりがちないじめは言葉によるものが多い
令和6年度の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」では、以下のような区分でいじめの種類が調査されています。
| いじめの種類 | 高校における件数割合 (国公私立 計) |
|---|---|
| 冷やかしやからかい、 悪口や脅し文句、 嫌なことを言われる。 |
62.0% |
| 仲間はずれ、 集団による無視をされる。 |
15.5% |
| パソコンや携帯電話等で、 ひぼう・中傷や嫌なことをされる。 |
13.9% |
| 軽くぶつかられたり、 遊ぶふりをして叩かれたり、 蹴られたりする。 |
8.5% |
| 嫌なことや恥ずかしいこと、 危険なことをされたり、 させられたりする。 |
8.3% |
| その他 | 6.6% |
| 金品を隠されたり、 盗まれたり、壊されたり、 捨てられたりする。 |
4.8% |
| ひどくぶつかられたり、 叩かれたり、蹴られたりする。 |
4.0% |
| 金品をたかられる。 | 2.1% |
参考:児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果|文部科学省 をもとに作成
このうち、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる。」がもっとも割合が大きいことがわかります。
いじめが原因で不登校となる割合は約0.9%
令和6年度の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、高校の不登校生徒数は6万7,782人でした。
そのうち、いじめの被害の情報や相談があったのは、国公私立合計で642人となっています。
内訳は、全日制が594人、定時制が48人となっています。
いじめが直接的な原因かどうかはわかりませんが、いじめ被害にあってから不登校になっている生徒は少なからずいると考えられるでしょう。
高校でいじめ被害にあったらどうする?
高校でいじめ被害にあった場合、一人でなんとかしようとせずに協力者を見つけたり、学校に認知してもらったりすることが大切です。
ここでは、そのための方法の一部を紹介します。
いじめの記録を残す
いじめの証拠があると、あとで学校や専門機関に相談するとき、状況を正確に伝えるうえで役立ちます。
例えば、LINEやSNSに書かれた冷やかしやからかいのスクリーンショットを保存しておくことです。
また、いつ・どこで・だれに、何をされたかを日付付きでメモしておくのも効果的です。写真や動画など、客観的な証拠があれば保存しておくとよいでしょう。
ただし、被害者が証拠を残すのは難しい場合も多いのが現状です。証拠がないからといってあきらめず、このあと紹介する方法も検討してみてください。
信頼できる人に相談する
いじめ被害にあったときは、一人で抱え込まず、保護者や信頼できる家族に話してみましょう。保護者から学校に連絡してもらうことで解決につながる場合もあるためです。
保護者が学校や教育委員会に訴えることで、学校が本格的に対応を始めることもあります。
学校へ連絡しない場合も、家族と一緒に今後の対応を考えることが大切です。
話しにくいかもしれませんが、辛い思いを少しでも減らすために挑戦してみてください。
学校の先生やスクールカウンセラーに相談する
学校は、いじめを認知した段階で対応を考え始めます。そのため、まずは現状を知らせることが大切です。
可能な場合は、担任や信頼できる先生に直接話したり、スクールカウンセラーに相談したりといった方法を考えてみましょう。
また、いじめアンケートに正直に書くことが解決につながることもあります。
相談窓口を利用する
直接学校に相談しにくい場合は、学校以外の相談窓口を利用する方法もあります。「24時間子供SOSダイヤル」や匿名で相談できる窓口がおすすめです。
また、教育委員会や法務局の人権相談窓口を利用することもできます。
専門機関が学校に連絡し、学校側が対応を始めることもあるので、状況を変えたい人は検討してみてください。
参考:「24時間(じかん)子供(こども)SOSダイヤル」について|文部科学省
無理に学校に行かない選択肢もある
身の安全と心身の健康を最優先に考えたとき、今心身に不調がある場合は、無理に登校しない方法もあります。その場合は、保護者や学校に状況を伝え、欠席の理由を明確にすることが大切です。
ただし、すぐに相談できない場合は、しばらく休んで落ち着いてから話すのでも大丈夫です。
いじめが原因で欠席が続く場合、学校側も「重大事態」として認識し、対応を始める可能性が高くなります。あわせて、学校側が休んでいる間の学習方法を考えてくれる場合もあります。
高校で子どもがいじめ被害にあったときの保護者の対処法
ここからは、高校生のお子さんがいじめに悩んでいるという保護者の方向けに対処法を解説します。
高校生といっても、いじめを自力で解決することは難しいのが現状です。保護者の方が訴えることで、早期解決につながることもあります。
お子さんがいじめ被害にあっているとき、または疑われるときは、以下の行動を意識してみましょう。
子どもの訴えに耳を傾ける
まずは、お子さんの話を最後まで丁寧に聞き、気持ちを受け止めるところから始めましょう。
「あなたは悪くない」と伝え、安心感を与えます。子どもを責めたり、「気にしすぎ」と軽く扱ったりしないことが大切です。
すぐにではなくてもよいので、いつ・どこで・だれに、何をされたかを確認し、記録しておくと、後々役に立つことがあります。
学校に相談・報告する
できるだけ早く学校(担任・学年主任など)に連絡し、事実を伝えましょう。学校に連絡するときは、感情的にならず、客観的な事実を正確に伝えることが重要です。
このとき、証拠(スクリーンショット・メモ・写真など)があれば一緒に提出します。念のため、バックアップやコピーもとっておきましょう。
一般的に、その後は学校から説明を受けたり、対応方針を話し合ったりすることになります。
なお、すぐに対応が見られない場合も、学校との連絡は継続的におこない、経過報告を求めることが大切です。
必要に応じて警察や専門機関に相談する
いじめの内容が、暴行や恐喝、器物損壊など犯罪行為に該当する場合は、警察に相談するのもひとつの手です。学校に相談したあと、対応が不十分だと思われる場合は、警察のほかに教育委員会や教育局に相談する方法もあります。
また、法務局の人権相談窓口や弁護士に相談する道などもあるので、保護者の方も自分だけで抱え込まず相談先を探してみてください。
転入学・編入学など環境を変える選択肢を検討する
学校での解決が難しい場合や、子どもの心身の安全が確保できない場合は、通信制高校などへの転入学・編入学を検討したほうがよいこともあります。
通信制高校とは、オンライン授業や自宅学習などを通じて単位を修得し、高校卒業資格の取得を目指す高校です。全日制高校とは違って登校日数が少ないので、お子さんが自宅で休養を続けながら高校卒業を目指せます。
「全日制高校と違って大学進学を目指せないのでは?」「就職に不利なのでは?」と思われる保護者の方もいるかもしれません。しかし、最近の通信制高校は昔と違ってただ資格を取らせるだけではなく、大学進学に向けた学習カリキュラムを組んでいたり、手厚い進路サポートをおこなっていたりと選択肢が広がっています。
ただし、環境を変える前に、まずは一時的に学校を休ませ、心身の回復を優先することも選択肢のひとつです。環境を変える場合はお子さんにとって負担となりやすいため、ある程度回復してから、本人と話し合ったうえで意思を尊重しながら選択することが大切です。
通信制高校について気になる方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事:通信制高校から大学進学はできる?大学受験に強い高校の選び方を解説|通信高校生ブログ|明聖高等学校
関連記事:通信制高校からの就職は不利になるの?就職率や就職を成功させるポイントを紹介|通信高校生ブログ|明聖高等学校
関連記事:通信制高校の卒業後の進路は?データをもとに進学率・就職率を解説|通信高校生ブログ|明聖高等学校
いじめ対策がしっかりしている高校の選び方
高校でいじめに遭うのが心配という人や保護者の方も多いでしょう。いじめ対応は学校によってさまざまなので、事前に確認しておくと安心感が高まります。
ここからは、いじめ対策がしっかりしている高校を選ぶときのポイントを紹介します。
いじめなどの悩みが相談しやすい環境になっている
学校は、いじめ防止基本方針の策定と専門組織の設置が義務づけられており、すべての学校に存在しています。
しかし、実際に機能するかどうかは別問題なので、そもそもいじめなどの悩みが相談しやすい環境になっているかどうかが重要なポイントです。
明聖高校でもいじめ対策基本方針を公開しているほか、すべての教員にカウンセリングやメンタルヘルスなどの資格取得を義務付けているので、相談しやすい環境が整っているといえます。
また、専任のカウンセラーも常駐しており、いつでも頼ることが可能です。
参考:いじめ防止対策推進法|e-GOV
いじめ対策が事前に徹底されている
起こりそうないじめを想定して、事前に対策を打っている高校も存在します。
例えば、明聖高校のWEBコースでは、チャットログを教員が随時確認し、ネット上でのいじめも徹底的に防止しています。
第3者による不正アクセスや、ネットでのイジメも徹底的に防止
入学時に配布されるログインIDは、1人につき1つだけ。第3者に漏らさない限り、外部からの不正アクセスはありません。卒業とともにログインIDは抹消されますので、卒業生が勝手にログインしてくることもありません。また「サイバー学習国」での生徒間でのチャットログはデータベースに記録。教員が随時確認することで、いじめ等の対策も速やかに講じることができます。
オンラインでコミュニケーションがとれる環境だからこそ、目が行き届きにくくなるため、事前に対策を打つことでだれもが安心して過ごせる環境構築を目指しています。
不登校生徒へのサポート体制が充実している
いじめ被害に遭ったことのある人は、不登校になる場合があります。その状態から心機一転で学校に通おうとしても、自力では難しいこともあるでしょう。
その場合は、不登校生徒へのサポート体制が充実している高校を選ぶと、安心して通える可能性が高まります。
明聖高校の場合は、無理のない登校日数や登校時間を教員と相談しながら決め、3年間かけて段階的に登校をサポートしています。
千葉本校には「個別学習室」を設置し、少人数体制でサポートしているので、教室で授業が受けられなくても大丈夫です。
その他、心配なことがある場合は、学校説明会や相談会に行って、直接確認するのがおすすめです。
明聖高校でも定期的に学校説明会・相談会を開催しています。通信制高校の雰囲気を見てみたいという方は、ぜひ足を運んでみてください。
まとめ
中高生のみなさんにとっては、「いじめにはあいたくない」というのが本音でしょう。しかし、自分に何ら非がない場合でも、突然被害者になる可能性は否定できません。
もしいじめにあったときは、現状を変えるためにだれかに相談したり、環境を変えたりする選択肢を考えてみてください。また、いじめが不安な人は、高校選びの段階でじっくりと検討し、安心して通えそうな学校を見付けましょう。
参考URL
児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果|文部科学省
24時間じかん子供こどもSOSダイヤル」について|文部科学省
いじめ防止対策推進法|e-GOV
保護者の方・先生方へ|WEBコース|明聖高等学校
学校説明会・相談会|明聖高等学校
いじめとは?定義や種類、不登校になったときの対応を紹介|通信高校生ブログ|明聖高等学校
通信制高校から大学進学はできる?大学受験に強い高校の選び方を解説|通信高校生ブログ|明聖高等学校
通信制高校からの就職は不利になるの?就職率や就職を成功させるポイントを紹介|通信高校生ブログ|明聖高等学校
通信制高校の卒業後の進路は?データをもとに進学率・就職率を解説|通信高校生ブログ|明聖高等学校

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