通信制高校について調べていると、「スクーリング」という言葉が必ず出てきます。通信制高校は全日制高校とちがって登校日数が少ないことで知られていますが、登校が必要なときもあります。登校して授業を受けることを「スクーリング」と呼びます。
通信制高校を選ぶうえで、スクーリングの日数やそのときの時間割が気になりますよね。
そこで今回は、通信制高校のスクーリングの概要と日数・頻度、時間割例を紹介します。スクーリングについて理解を深めて、通信制高校選びに役立ててください。
スクーリングとは?通信制高校の単位修得に必要な対面授業
通信制高校のスクーリングとは、先生が生徒と実際に顔を合わせて指導する教育方法を指します。一般的に、小中学校と同じような対面授業形式でおこなわれ、先生やほかの生徒と交流できるのが特徴です。
通信制高校は自宅で学べる印象が強いですが、高校卒業資格を取得するためにはスクーリングにも参加しなければなりません。以下のように日頃の自宅学習に加え、スクーリングと添削指導(レポート)、単位認定試験を受けることで単位が認定される仕組みになっています。

引用:「令和の日本型学校教育」の実現に向けた通信制高等学校の在り方に関する調査研究協力者会議|文部科学省
つまりスクーリングをクリアしないと、卒業できないことになります。
全日制高校の授業との違い
通信制高校のスクーリングと全日制高校の対面授業の違いは、登校頻度と時間割です。
全日制高校は対面授業が主体の学校で、毎日登校するのが一般的です。一方、通信制高校のスクーリングは、全日制高校よりも登校する頻度は高くありません。
全日制高校の対面授業ではすべての教科・科目が扱われますが、通信制高校のスクーリングは法律で決まっている必要最低限の教科や、体育・音楽といった活動をともなう授業が中心になります。そのため、時間割も大きく異なるのです。
通信制高校のスクーリングの特徴
ここからは、通信制高校のスクーリングの特徴を4つに分けて紹介します。
日数・頻度
通信制高校のスクーリングの回数は、教科によって以下のように決められています。
| 教科・科目 | 面接指導(単位時間) |
|---|---|
| 国語、地理歴史、公民及び数学に属する科目 | 1 |
| 理科に属する科目 | 4 |
| 保健体育に属する科目のうち「体育」 | 5 |
| 保健体育に属する科目のうち「保健」 | 1 |
| 芸術及び外国語に属する科目 | 4 |
| 家庭及び情報に属する科目並びに専門教育に関する各教科・科目 | 各教科・科目の必要に応じて2~8 |
参考:第8款 通信制の課程における教育課程の特例|高校学習指導要領 総則編|文部科学省 をもとに作成
例えば、理科に属する生物や化学といった科目の場合、4単位時間のスクーリングが必要です。
1単位時間は50分が標準ですが、通信制高校の場合はその限りではありません。合計で決まった単位時間をクリアできればいいので、学校によって1コマあたりの時間が違う場合があります。つまり登校頻度は、この表で定められた単位時間をクリアできる日数ということです。
なお、テレビ放送やオンライン授業など、多様なメディアを利用しておこなう授業を取り入れている通信制高校は、各メディアごとに10分の6以内の時間数を免除できる決まりがあります。ただし、免除する時間数は10分の8を超えられません。
通信制高校はこのルールに沿ってスクーリングの日数を決めています。そのため、授業のやり方や1コマあたりの時間設定によって、登校日数は変わります。
例えば、明聖高校のWEBコースは登校頻度が4日程度ですが、通信コースの場合は年間約20日の登校が必要です。同じ学校でもコースによって、日数が違うことがある点に注意しましょう。
時間帯
通信制高校のスクーリングでは、学校によって実施する時間帯が異なります。
例えば、午前または午後の半日で、合計3時間程度授業がおこなわれるケースがよく見られます。一方で、全日制高校と同じように1日中(9~16時)授業を受ける学校・コースもめずらしくありません。
午前中にスクーリングがはじまる通信制高校のなかには、一般的な全日制高校より授業開始時間が遅く設定されている学校もあります。起立性調節障害などが理由で早い時間に起きるのが難しい人や、ラッシュ時の人混みが苦手な人でも登校しやすいのが特徴です。
服装
スクーリングのときの服装は、学校によって異なります。指定の制服がある通信制高校の場合は、制服で登校する場合があります。制服がない通信制高校は、私服で登校するのが一般的です。
例えば、明聖高校のWEBコースのスクーリングも私服での登校です。

引用:大阪会場にて前期の登校スクーリングが行われました!🐙|キラッとひかる通信|明聖高等学校 WEBコース
服装も髪型も自由で、個性が光ります。
学習内容
学習内容は、全日制高校と大きな違いがありません。
一般教科は以下のとおりです。
- ● 国語
- ● 地理・歴史
- ● 公民
- ● 数学
- ● 理科
- ● 体育
- ● 保健
- ● 芸術(音楽・美術)
- ● 外国語
- ● 家庭科や情報などの専門科目
ただし、すべてをスクーリングで実施するのではなく、このなかからルールにしたがって学校が選んだ教科・科目を学びます。また、このほかに総合的な学習の時間や特別活動などもあります。
例えば、明聖高校のスクーリングでは、体育の授業をおこなっています。

引用:8/21(木)、22(金)東京スクーリングを実施しました|キラッとひかる通信|明聖高等学校 WEBコース
ルールの範囲内ではありますが、通信制高校のスクーリングは学習内容が柔軟に設定できるので、全日制高校ではあまり体験できないような学習が待っているかもしれません。
以下の記事では、通信制高校の通常授業についても詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
関連記事:通信制高校の授業って何をするの?スケジュールは?インターネット授業の例も紹介|通信高校生ブログ|明聖高等学校
スクーリングのない通信制高校はある?
スクーリングに参加することは、卒業要件のひとつなので、登校日数がゼロの通信制高校はありません。
ただし、先ほど紹介したとおり、最大10分の6は免除してもらえる場合があるため、年間3~4日程度のスクーリングで単位を修得できる学校はあります。明聖高校のWEBコースがその一例です。
以下の記事では、スクーリングなしの通信制高校があるかどうかについて詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
関連記事:スクーリングなしの通信制高校はある?卒業要件や回数とは?|通信高校生ブログ|明聖高等学校
スクーリングの回数を抑えたいならWEBコースがおすすめ
少しでもスクーリングの回数を抑えたいなら、最大10分の6を免除してもらえる多様なメディアを活用した授業を実施している通信制高校やコースがおすすめです。
例えば、通信制高校のWEBコースやネットコースと呼ばれるコースによく見られます。
明聖高校のWEBコースもそのひとつです。
明聖高校のWEBコースは、動画授業を中心に学習を進めつつ、年間4日程度のスクーリングを実施しています。スクーリングは、本校(千葉県)だけではなく、東京都や大阪府など各地で実施するので、遠方の生徒も無理なく参加することが可能です。
明聖高校のWEBコースについて詳しく知りたい人は、ぜひ一度学校説明会・相談会に参加してみてください。スクーリングについての疑問もその場で解消できます。
参考:第8款 通信制の課程における教育課程の特例|高校学習指導要領 総則編|文部科学省
通信制高校のスクーリングでは何を学ぶ?時間割の例
通信制高校のスクーリングで何を学ぶのかは、学校によって異なります。ここでは、一例として明聖高校の時間割を紹介します。
1年目
1年目の時間割例は、以下のとおりです。
- ● 1限(9:30~10:15):数学Ⅰ
- ● 2限(10:25~11:10):リラーンⅠ
- ● 3限(11:20~12:05):コミュニケーション英語Ⅰ
- ● 4限(12:15~13:00):総合的な探究の時間
リラーンとは、中学校の国語・数学・英語の基礎を再確認する明聖高校独自の科目です。理解度に応じて授業を受けられるほか、2年目以降は選択制となります。
各教科の授業では、先生からレポートの解説を聞いたり、学習の理解を深めるためのオリジナルプリントに取り組んだりします。単位認定試験の前は、試験のポイントについても重点的に教えてもらうことが可能です。
2年目
2年目の時間割例は、以下のとおりです。
- ● 1限(9:30~10:15):HR(ホームルーム)
- ● 2限(10:25~11:10):家庭総合
- ● 3限(11:20~12:05):生物基礎
- ● 4限(12:15~13:00):コミュニケーション英語Ⅱ
HRは、生徒指導に関わる内容や進路指導がメインです。進学、就職、夢に向けた活動など、生徒一人ひとりが自分の将来について考えます。
3年目
3年目の時間割例は、以下のとおりです。
- ● 1限(9:30~10:15):世界史B
- ● 2限(10:25~11:10):古典B
- ● 3限(11:20~12:05):総合的な探究の時間
- ● 4限(12:15~13:00):数学Ⅱ
1年目から3年目のスクーリングは、1限目が9時30分からで、少し遅めにスタートします。1限は45分で、やや短めになっています。
2、3年次生 未再履修科目
以下は、2、3年次生の未再履修科目のスクーリングです。
- ● 5限(13:30~14:15):美術Ⅰ
- ● 6限(14:25~15:10):地学基礎
- ● 7限(15:20~16:05):コミュニケーション英語Ⅰ
基本的な授業が終わったあと、午後から実施されます。
なお、集団が苦手な生徒は、少人数制の個別学習室でスクーリングを受けることも可能です。また、やむを得ず欠席してしまった人は、自宅でラジオやテレビ、DVDでの講座を視聴して、視聴報告課題を提出することで振り替えられます。
通信制高校のスクーリングでは遅刻と欠席に注意!
学校によっては、遅刻や欠席に厳しく、単位認定に響いてしまう場合もあります。ただし、体調不良や心の不調など、正当な理由がある場合は、補講スクーリングをしてもらったり、メディア学習で振り替えできたりする通信制高校も少なくありません。
例えば、明聖高校では、先ほど紹介したとおり自宅での学習と課題の提出によって振り替えられる場合があります。
不登校の経験があるなど、スクーリングが難しいと感じる人は、スクーリングの救済措置も考慮して学校を選ぶのがよいでしょう。
スクーリングの視点で通信制高校を選ぶときのポイント
ここからは、スクーリングという視点で通信制高校を選ぶときのポイントを解説します。学校説明会や見学会でポイントをチェックしておくと、自分に合った学校を選べるはずです。
開催場所をチェックしよう
通信制高校のうち、広域制の場合は都道府県外からでもスクーリングに参加できる場合があります。ただし、家から会場に行けるかどうかが問題です。
そこで、事前に行ける範囲にスクーリング会場があるかどうかを確認しておきましょう。例えば明聖高校の場合は、本校のある千葉県のほか、東京都や大阪府でスクーリングを実施しています。
学校によっては、別の高校の校舎を借りたり、サテライト教室を設置したりなど、さまざまなやり方があるので、そちらも確認してみることをおすすめします。
日数や頻度が自分に合っているか確認しよう
スクーリングの日数や頻度は学校によってさまざまです。同じ学校でも、コースによっても違う場合があります。そのため、どれくらいなら頑張って登校できそうかを考えて、自分に合っているかを確認することが大切です。
また、万が一スクーリングの日に遅刻や欠席をした場合、救済措置があるかどうかも知っておくと安心できるでしょう。
実際にスクーリングを見学してみよう
学校によってはスクーリングを公開しているところがあり、見学できます。
例えば、明聖高校の平日入学相談会ではスクーリングの様子を公開しています。
授業の雰囲気や生徒の様子を実際に見ることで、自分に合っているかどうかを判断しやすくなるはずです。そのため、スクーリングを公開している通信制高校の場合は、見学することをおすすめします。
コースの転籍ができるかも聞いてみよう
学校によっては複数のコースがあり、スクーリングの日数が異なる場合があります。明聖高校も通信コースとWEBコースで登校日数が異なります。その場合、コースの転籍ができるかを知っておくと、入学後も方向転換ができて安心です。
明聖高校の場合は、年度の変わり目に転籍を受け付けています。もし、スクーリング頻度の高い通信コースに通ってみて、もう少し自分のペースで学びたいと思ったときは、WEBコースに転籍してスクーリングの頻度を下げることが可能です。
特に、登校に不安がある人は、コースの違いや転籍できるかどうかも調べておくと、不安を解消できるはずです。
まとめ
通信制高校のスクーリングは、学校を卒業するために必要な要件です。そのため、登校日数がゼロの通信制高校はありません。
ただし、学校やコースによっては年間3~4日程度の登校で済むので、全日制高校のように登校頻度が高い学校は難しいという人の負担が軽くなるでしょう。
スクーリングの頻度や時間割は学校によって異なるので、まずは公式サイトなどで調べてみることをおすすめします。また、スクーリングについて不安や気になることがある場合は、学校説明会や相談会で確認することが大切です。
実際に自分の目で見て、調べたうえで、スクーリングへの理解を深め、自分に合った通信制高校を選びましょう。
参考URL:
「令和の日本型学校教育」の実現に向けた通信制高等学校の在り方に関する調査研究協力者会議|文部科学省
第8款 通信制の課程における教育課程の特例|高校学習指導要領 総則編|文部科学省 をもとに作成
通信制高校の授業って何をするの?スケジュールは?インターネット授業の例も紹介|通信高校生ブログ|明聖高等学校
大阪会場にて前期の登校スクーリングが行われました!🐙|キラッとひかる通信|明聖高等学校 WEBコース
8/21(木)、22(金)東京スクーリングを実施しました|キラッとひかる通信|明聖高等学校 WEBコース
スクーリングなしの通信制高校はある?卒業要件や回数とは?|通信高校生ブログ|明聖高等学校

明聖高等学校は、千葉・中野にキャンパスを構える通信制高校です。全日コース・全日ITコース・通信コース・WEBコースに分かれており、一人ひとりに合わせた高校生活を過ごすことができます。

















