毎日学校に通っていると「学校に行かずに家で授業を受けられたらいいのに」「登下校さえなければもう少し頑張れるのに」と思う人もいるのではないでしょうか。そのような夢を叶えるのがオンライン授業であり、最近では取り入れる高校も増えてきています。
 
ただし、オンライン授業といってもさまざまな種類があり、デメリットもあります。オンライン授業を実施しているというだけで高校を選ぶと、「自分には合わなかった」と感じる可能性があります。
 
今回は、オンライン授業の種類や特にオンライン授業への取り組みが多い通信制高校の授業の特徴を紹介するので、オンライン授業を実施している高校を探している人は参考にしてみてください。

オンライン(ネット)授業とは?

オンライン授業とは、インターネットを通じておこなう授業です。ネット授業や遠隔授業とも呼ばれます。
 
インターネット環境と、インターネットに接続できるスマートフォンやタブレット、パソコンなどがあれば、場所や時間を気にせず授業を受けられるのが特徴です。
 
新型コロナが流行したときは、一時的に小中学校でも実施されることがありました。特に、新型コロナによる環境の変化や、タブレットによる学習機会の増加などを受けて、積極的にオンライン授業を実施する学校も見られるようになっています。
 
参考:学びを止めない!これからの遠隔・オンライン教育|文部科学省

対面授業との違い

中高生のみなさんがいつも学校で受けているような、教室などで先生と直接顔を合わせて受ける授業は「対面授業」といいます。
 
オンライン授業と対面授業には、以下のような違いがあります。

種別 オンライン授業 対面授業
受ける場所 家など好きな場所 学校
進め方 自分のペースで進めやすい 先生の進行に合わせる
交流の頻度 チャットで話せる場合がある 直接話せる、交流できる
向いている学び方 講義・解説など 実験・実技・グループ活動など

学ぶ場所だけではなく、進め方や先生・同級生との交流頻度にも違いがあるので、オンライン授業があるかどうかだけで高校を選ぶと、学習方法が合わなくて苦労するかもしれません。
 
オンライン授業の種類によっても学習スタイルが変わるので、知っておくと自分に合った高校選びに役立ちます。
 
参考:遠隔授業のインパクトとニューノーマルの高等教育|文部科学省

オンライン授業の種類

ここでは、オンライン授業の代表的な3つの種類を紹介します。
 
参考:遠隔授業のインパクトとニューノーマルの高等教育|文部科学省

ライブ(ストリーミング)型

ライブ(ストリーミング)型とは、授業を生配信するタイプのオンライン授業です。その場で先生に質問したり、友だちと意見を交わしたりできます。
 
ただし、配信時間が決まっているので、自分のペースでは進めにくい面もあります。

オンデマンド型

オンデマンド型とは、事前に録画された授業動画を見て学ぶタイプのオンライン授業です。
 
わからないところを繰り返し見られますが、その場で先生に質問するなどはできないため、自分で学ぶ力が大切になります。

ハイブリッド型

ハイブリッド型とは、オンライン授業と対面授業を組み合わせたタイプの授業です。
 
例えば、対面授業をライブ配信して、対面授業とオンライン授業を同時に実施するハイフレックス型があります。また、ある日は対面、ある日はオンラインのように、場合によって授業方式が変わるスタイルもあります。
 
対面授業とオンライン授業のそれぞれの良さを体感できる一方で、その都度リズムを整える必要があります。

通信制高校のオンライン授業の特徴とは?

オンライン授業といえば「通信制高校」というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。通信制高校のオンライン授業も、先ほど説明したとおり、インターネットを活用した授業を指します。
 
通信制高校とは、レポートやテストなどを通じて、自宅学習を中心に高校卒業資格の取得を目指す学校です。みなさんの想像しているように、ほとんどがオンライン授業という学校やコースもあります。
 
ここからは、通信制高校で実施されているオンライン授業について解説します。

オンライン授業はネット・WEBコースなどで受けられる

通信制高校のオンライン授業は、主にネットコースや通信コース、WEBコースなどで受けられます。これらのコースは、全日制高校とは違って登校日数が少なく、オンライン授業と自主学習を中心に単位を修得していくのが特徴です。
 
通信制高校には、全日制高校に近い登校日数のコースがあります。そうしたコースでも、対面授業だけではなくハイブリッド型でオンライン授業を受けられる場合があります。

オンライン授業を受けられる通信制高校「明聖高校」

オンライン授業を受けられる通信制高校の例として、明聖高校を紹介します。
 
明聖高校は、千葉県に本校がある通信制高校で、WEBコース通信コースはオンライン授業を中心にカリキュラムが組まれています。
 
WEBコースと通信コースの大きな違いは登校日数です。WEBコースはサイバー学習国というオンラインの学校に登校して学習を進めるスタイルで、実際の学校に登校するのは年に3~4日程度です。
 
一方、通信コースは月2回(年間20日)は登校するスタイルで、先生と直接話したり、同級生と交流したりしやすいコースになっています。
 
このように、ネットコースといってもさまざまな種類があります。実施しているオンライン授業の種類のほかに、登校日数もチェックすると自分に合った通信制高校を見つけやすいでしょう。

オンライン授業を受ける4つのメリット

オンライン授業を受けるメリットは、大きく分けて4つあります。
 
参考:遠隔授業のインパクトとニューノーマルの高等教育|文部科学省

自宅から授業が受けられる

自宅から授業を受けられるため、「学校が遠く、登下校が大変」「学校に行けない事情がある」などの中高生もしっかりと学習に向き合えるメリットがあります。毎日、電車で1~2時間かけて登下校しているという人は、その時間を別のことにあてられるようになります。
 
また、インターネット環境さえあれば、自宅外の好きな場所で授業を受けられるのも良さです。

好きな時間を選んで授業が受けられる

ライブ型の録画がある場合や、オンデマンド型のオンライン授業では、好きなタイミングで授業を受けられます。「午前中は集中できない」という中高生の場合、午後に集中して授業を受けられるので、学習効率が上がる可能性があります。
 
また、スポーツや芸能活動など、勉強以外で打ち込みたいことがある人も自分の生活リズムに合わせて学習できるのが魅力です。

リラックスした状態で学習できる

オンライン授業のやり方にもよりますが、カメラがオフでよい場合は、服装や姿勢などを気にせず、リラックスした状態で授業を受けられます。
 
感覚過敏で制服が苦手な人や、集団授業が難しい人にとってメリットが大きいでしょう。

コメントで質問や意見を気軽に言いやすい

オンライン授業は、人目を気にせずにコメントを通じて先生とやり取りできるため、対面授業よりも質問しやすいという意見があります。実際、意見交換が活発になった例もあるほどです。ライブ型なら、疑問をその場で解決できるのもメリットです。
 
一方で、コメントを使うことで、質問しにくいと感じる人もいます。

オンライン授業を受ける4つのデメリット

オンライン授業にはたくさんのメリットがある一方で、デメリットもあります。デメリットを強く感じる場合は、オンライン授業が合わない可能性もあるので注意しましょう。
 
参考:遠隔授業のインパクトとニューノーマルの高等教育|文部科学省

先生の話や指示が対面よりもわかりにくい

オンライン授業では、先生からの一方通行な講義スタイルになりやすいので、集中して聞いていないと話や指示がわかりにくいことがあります。
 
ライブ型ならコメントで質問できるものの、先生がコメントに気付かず、流れてしまうこともあります。その場合は、録画を通じてわからなかったところを確認するクセをつけておくと、わからないまま先に進むのを防ぐことが可能です。

誘惑が多い環境で集中力が続かない可能性がある

オンライン授業は、リラックスした状態で授業を受けられるからこそ、集中力が続かないことがあります。特に自宅の場合、漫画やゲームなどの誘惑も多いため、ほかのことに気を取られて集中できない人もいるでしょう。
 
自己管理が苦手な人は大きなデメリットになる可能性があります。自覚がある人は、授業を受けるときだけ誘惑が少ないほかの部屋を利用するなど、環境づくりに工夫が必要です。

対面での交流が少ない分、友達を作りにくい

オンライン授業中心の生活だと、同級生との交流が少なくなるので、友達ができにくいというデメリットがあります。
 
高校や大学では、同じ授業で交流した結果友達になるパターンもありますが、それができません。そのため、孤独感を覚えやすくなります。
 
オンライン授業中心の学校を選びたいが友達も欲しいという場合は、オンラインで同級生と交流できる仕組みを作っている高校を探してみるとよいでしょう。例えば、明聖高校のサイバー学習国では、チャットを通じて同級生と交流できます。

引用:サイバー学習国|明聖高等学校WEBコース

目の疲れや肩こりなど健康面のリスクがある

オンライン授業を受けるときは、スマートフォンやタブレット、パソコンの画面を見なければなりません。そのため、長時間にわたって授業を受けると、目の疲れや肩こりが生じやすくなります。
 
自分のペースで受けられるからといって、1日に何十時間もまとめて動画を視聴すると、健康面に悪影響を及ぼすおそれがあります。1日何時間までと時間を決めたり、1時間に一度は席を立つなど適度に休憩を挟んだりして、健康管理にも留意しましょう。

通信制高校でオンライン授業を受けるために必要な環境

オンライン授業のデメリットをできる限り軽くし、よりメリットを感じられるようにするためには、自宅の学習環境を整えることが大切です。

インターネット環境とデジタル機器

スムーズにオンライン授業を受けるためには、使う機器や通信環境が大切です。
 
以下を参考に、必要なものを確認しましょう。

項目 ポイント
パソコン・タブレット 授業対応の性能(CPU・メモリ)と最新のOSに更新しておく
通信環境 光回線やWi-Fiを利用し、速度10~30Mbps・容量無制限が目安
アプリ・ソフト 学校指定のツール(Zoom・Slackなど)を事前にインストール
周辺機器 プリンターやカメラ・ヘッドセットがあると安心
学校の推奨環境 指定された機器・回線を確認し、条件に合わせて準備する

まずは自分の機器と通信状況を見直し、スムーズに授業を受けられるようにしておきましょう。

やる気や集中力を保てる環境

自分の部屋の勉強スペースを整えたり、あえて家族の目が届くリビングで学習したり、自分に合った学習環境を探ってみてください。学習環境を整えるためには家族の協力が必要になります。事前に相談し、環境作りを手伝ってもらいましょう。
 
やる気や集中力を保つためには、学習習慣を身につけることも大切です。やみくもに勉強するのではなく、学習範囲や期限を自分で決めて目標を立て、スケジュールに沿って学習することで、気持ちのメリハリをつけられます。
 
先生や友だちと積極的にコミュニケーションを取れる環境があれば、モチベーションアップにつながるはずです。

健康を損なわない学習習慣

オンライン授業を視聴する時間や学習の姿勢に気を付けて、目や体が疲れないようにしましょう。
 
例えば、視聴中は画面に近づきすぎないようにし、ネット授業を1つ視聴するごとに席から立ってストレッチをする、といった方法が効果的です。必要に応じて、ブルーライトカット眼鏡やタブレットスタンドなどのグッズを活用するのもよいでしょう。
 
睡眠の質を損なわないように、寝る直前の動画視聴を避けるといった工夫も必要です。